【11.07.23】生活保護世帯がエアコン購入のため借りた資金を収入認定せず−−厚労省が通知
生活保護世帯がエアコン購入しやすくなります
厚生労働省はこのほど、生活保護世帯が社会福祉協議会から冷房設備の購入資金を借りた場合、これを収入として認定しないことを決めました。
これまでは収入として認定され、保護費が削られるため「利用できない」という声があがっていました。日本共産党の田村智子議員が14日、国会で追及し、細川律夫厚労相が「収入と認定しない方向で検討する」と答弁。これを受け厚労省は19日、「保護の実施要領」を改正して都道府県などに通知しました。
「エアコン・クーラーが購入しやすくなる」と、全国生活と健康を守る会連合会(全生連)の辻清二事務局長は喜びます。
記録的な猛暑に見舞われた昨夏、高齢者や低所得者を中心に熱中症やその関連死が大問題になりました。
同会は多くの深刻な事例を示して予防策をとるよう全国各地で自治体と交渉。厚労省・経済産業省に要請を繰り返しました。そのなかで厚労省はクーラーなどの購入資金として「社会福祉協議会による貸付金を活用できる」と回答しました。
せっかくの貸付金も収入認定されるために、実際は生活保護世帯が活用できない問題を、田村議員が国会で追及。「暖房と同じように、冷房設備も収入認定するな」と要求しました。
田村議員の話 全国各地での運動が厚労省を早期に動かしました。さらに、生活保護の夏季加算実現などがんばる決意です。
(2011年7月23日(土)「しんぶん赤旗」より)