【11.06.17】 地域医療機能推進機構が参院委員会で可決
社保厚年病院継続のため速やかな法施行求める
全国の社会保険病院や厚生年金病院を整理売却することを目的とする独立行政法人「年金・健康保険福祉施設整理機構」(RFO)を、病院を運営する「地域医療機能推進機構」に改組する法案が16日、参院厚生労働委員会で、日本共産党などの賛成多数で可決されました。みんなの党は、民間譲渡を求める立場から反対しました。
採決に先立つ質疑で日本共産党の田村智子議員は、住民や自治体首長、病院関係者の「安心してかかれる公的な病院を守ってほしい」との思いに応えるため、1日もはやく法を施行し、病院の安定的な運営に責任を果たすべきだと強調。法案が施行期日を公布から3年を超えない範囲としているため、売却に対する不安の声があがっていることを紹介し、政府の努力を求めました。
大塚耕平厚労副大臣は、「各病院の収支状況や運営の実情を精査した上で、施行日を定めていきたい」と述べました。
田村氏は、川崎社会保険病院が、整理・売却を目的にしたRFOのもとで職員が確保できず、人工透析設備を閉鎖せざるを得なかった例をあげ、経営悪化は不安定な状態におかれてきたことが大きな要因だと強調。これまで地域医療を支えてきた医師や看護師をはじめとする病院職員の、雇用が継続されるよう強く求めました。
(2011年6月17日(金)「しんぶん赤旗」より)