日本共産党 田村智子
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【11.03.24】厚生労働委員会――被災地に緊急の医療支援を

医療支援の空白を絶対につくらない緊急対策を

○田村智子君 日本共産党の田村智子です。
 東日本大震災はかつて経験したことのない大災害です。それだけに、被災者の皆さんの命を守る、暮らしを再建する、そのために必要であれば現行の法制度の枠や限界を超える、そういう策を講ずることが国会や政府に求められていると思います。その立場から質問をいたします。
 昨日の毎日新聞は、その一面で、岩手県釜石市の病院で、ボイラーの故障と停電のために寒さにさらされて九人の入院患者が肺炎などで死亡されたと報じています。震災から二週間がたつのに危機的な状況を脱することができない。こうした実態がニュースで断片的に伝わるたびに、一体避難所や病院や介護施設、今どういう状況にあるのか、その全体掌握はどうしたらできるのかと、いても立ってもいられない思いに駆られます。
 二十二日の予算委員会で、我が党議員が医療支援についての質問をして、細川大臣は、県から医師の不足状況を聞き、市町村に連絡を取って医療チームなどを派遣していると答弁をされています。しかし、東北三県で二千五百か所もの避難所があり、役所の機能が失われている自治体もあります。被害が深刻な自治体ほど行政職員自らも被災者で、疲労も限界に達していると思われます。それだけに、国として直接に避難所や医療機関、介護施設の状況をつかむということも求められているのではないかと考えます。
 厚生労働省が派遣している医療チームや保健師のチーム、こういう皆さんから被災地の実態や課題、緊急の対策の必要性などが報告されるという仕組みがあるのかどうか、まずお聞きいたします。

○大谷泰夫 厚生労働省医政局長 厚生労働省におきましても、震災発生以降、電話も不通な地域もある中、現場や県の要望等を把握して早期の支援を行うために、情報を待つことなく、岩手県、宮城県及び福島県に厚生労働省の現地対策本部を設置いたしまして職員を派遣するなど、直接的な情報収集にも努めてきたところであります。
 また、甚大な被害や生命の危機に迅速に対応する必要がありました。例えば、医療のニーズにつきましては、先ほどの都道府県に現状確認するというだけでなくて、被災地の病院あるいは市町村に本省から直接電話するということで状況把握するという対応も行ってきたところであります。
 このように、様々なチャンネルや方法を使いまして最大限情報収集に努めているところでありますが、今後とも全力を尽くしてまいりたいと思います。

○田村智子君 昨日、省の方に確認をしましたら、派遣している医療チームからの報告の仕組みはないということだったんですね。一番避難所の中にも入っている皆さんなので、これ是非検討をしていただきたいと思うんです。
 被災地では、避難所や病院の状況をエリアでつかもうと、そして対策をしようと、こういう努力が始まっています。宮城県塩竈・多賀城地域の災害拠点病院でもある坂総合病院では、全日本民主医療機関連合会から医師百八十人など延べ七百人を超える支援を受けて医療活動を行っています。救急搬送、外来、入院の治療だけでなく、この地域の八十か所の避難所、二万人の被災者を視野に入れて訪問診療にも取り組んできました。
 この坂総合病院で三月十四日、地域対策本部がつくられたと聞いています。これは坂総合病院が呼びかけたもので、塩竈市、多賀城市、利府町、塩釜医師会、薬剤師会、保健所、救急隊、自衛隊、市立病院、利府掖済会病院、仙塩病院、赤石病院などが一堂に会してつくったものです。この場で、避難所への医師、看護師の訪問を空白地域なくしてどう担当するか、あるいは開業医の下に薬の在庫があるかとか、ライフラインの復旧のめど、じゃ復旧するまでの対策どうするかと、こういうことの話合いが行われています。
 こうした、面で現状認識を共有する、そして即断即決で対策を進めると、非常に大切な取組だと思うんです。これは阪神大震災の教訓から学んでのことだと聞いています。是非、エリアで、面で避難所や病院の状況をつかむという、こういう仕組みを厚生労働省としてもつくる努力をしていただきたい。派遣している医療チームが主導することも含めて是非検討していただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。

○政府参考人(大谷泰夫君) 被災地域におきまして、医師等の医療従事者や医薬品等の医療資源が非常に不足している中で、各地域地域での医療ニーズの情報を関係者間で共有して、各医療機関が相互に支援し合うと、こういった今御紹介あったような取組は大変効果的で有意義なものというふうに考えております。
 ただし、その方法については、地域ごとに被災状況や現時点での医療機関の活動状況等、刻々変化していくということもありまして、一律に考えることもなかなか難しい面があります。国としては、地方自治体や中央の関係団体とも連携しつつ広域的な支援の体制を取っているところでありますが、今御紹介ありました地域における面的な取組と補い合って被災地の情報把握、医療の改善等を図っていきたいと思います。

○田村智子君 昨日のNHKの番組「時論公論」の中でも、避難所への医師の割り振りができていない、コントロールができていない、医師のいない避難所もあると思われる、行政と医療団体の指示系統が別なのかと、こういう問題点も指摘をされているんですね。是非、本省の皆さんも本当不眠不休で被災地支援に取り組んでいるかとは思いますが、さらに、こうした抜けることがない、医療支援の空白地域を絶対つくらないという取組をお願いしたいと思います。
 避難所や病院、介護施設で高齢者の方々が亡くなられていると。高齢者や障害者、難病患者の方や慢性疾患の方々、何とかして暖かい場所に、被災地の外に搬送してほしいと、こういう要望は震災直後から上げられていた声です。
 今日、資料でお配りさせていただきましたのは東京新聞の一面に載ったものですが、これ、介護施設が丸ごと被災をされたんですね。寝たきりの高齢者が体育館に雑魚寝で、車椅子の方々が身動きもできないほどの状態で座ったままと。実は、この記事を見たBBCの取材陣がクレージーだと、こういう声も上げたと聞いています。阪神大震災のときにも、避難所が暖かいかどうか、これがその後の死亡率を変えてしまった、こういう調査もあると聞いています。是非、被災地外の病院も避難所として活用していくと、こういう対策が求められていると思います。
 被災地周辺、首都圏含めてですね、今病院の空きベッドとかあるいは閉鎖病棟がどれだけあるか、これ厚生労働省は調査をされているでしょうか。

○政府参考人(大谷泰夫君) 被災地の患者さんの受入れにつきまして、これは被災地とそれから被災地外の病院との連携の中で、既に国立病院機構や労災病院、社会保険病院等についてそういった連携が進められているところであります。
 また、厚生労働省としましても、その国立病院機構や労災病院、社会保険病院等を対象に、被災地の患者の受入れ可能数について調査を行っておりまして、国立病院機構において二十二日の十四時現在で百二十六病院で計千四百四十七床の受入れが可能であるということも把握しております。震災による被害の大きかった岩手県、宮城県及び福島県に今後このような情報を提供しながら、患者搬送のニーズがあった場合には迅速かつ的確に対応できるよう努めていきたいと考えております。

○田村智子君 本当に二週間が既にたっているんですね。だから、もう本当は受け入れていてもいいんじゃないかという事態だと思っています。率直に言えば、事態の深刻さから見れば余りにも遅いんじゃないかというふうに本当に危機感を持っています。
 患者さんが亡くなられた病院というのがニュースでも取り上げられているんですけれども、恐らくその病院でも懸命に受入先を探していたんだと思うんですね。被災地がSOSを発しても被災地で解決するしかないというのは、これは異常な事態だと私は思います。こんな苦しいことないです。やっぱり被災地の外で、受入先はここあるよ、搬送手段はこう取るよ、SOSにこたえるから病院や介護施設はSOSを発してほしいと、こう呼びかけるのが厚生労働省の役割ではないかと、このことを強く要望したいと思います。
 先ほどお話あったとおり、国立病院機構や社会保険病院、厚生年金病院で見ても、病院の建て替え計画で使われていない病棟があるんですね、空きベッドというだけじゃなくて。医師、看護師不足で稼働していないという、そういう病床、病棟も少なくないはずなんです。私も別件で川崎にある川崎社会保険病院を視察したことがあるんですけれども、医師の確保ができないために丸ごと一つの階が閉鎖状態になっているんです。
 だから、そういうところは是非、病院として医師が足りなければその地域の医師の方に頼んで来ていただくということも含めて考えたり、あるいは施設丸ごと受け入れる、職員の方も含めて来てほしいと、そうすれば新たな医師の配置というのは必要ないわけですから、これ本当に一刻も早くその作業を進めていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

○政府参考人(大谷泰夫君) 今お話のありましたように、利用可能な施設についての情報を把握し、県とも既に提携をしながら進めているわけでありますけれども、その中で、県当局がまた必要性の把握、順番等を組み合わせて機動的に搬入、搬送の手続も講じていかなければいけないということで、今後とも鋭意取り組んでいきたいと思います。

○田村智子君 だから、県も被災地なんですよ。もう大変な事態だと思うんですね。だから、もちろん県と相談はするんだけれども、厚生労働省がやっぱり主導的にそのことを進めなければ、これ一刻の猶予もならないんです。これ、大臣、どうぞお答えください。お願いします。

○国務大臣(細川律夫君) これは、被災地の中だけではなくて、その外で受入れ可能なところを厚生労働省としてもそこをしっかり把握をして受入れ体制をしっかり整えること、これが大事だというふうに思っております。
 既にそういうことも進めております。更に努力して頑張っていきたいと思います。

○田村智子君 その決意で、本当に一刻も早くということでお願いしたいと思いますし、あわせて、建物は大丈夫だったという介護施設でやはり燃料不足深刻になっています。仙台市宮城野区の介護保険施設宮城野の里でも、施設は大丈夫だと、しかし燃料が届かないと、入居者が毛布だけで寒さを耐えていると。救命のところに先に燃料っていう動きがあるのかもしれないんですけれども、是非、介護施設が漏れることのないよう、燃料の配給というのを改善していただきたいと要望しておきます。

患者受け入れ病院の診療報酬、医療費窓口負担について

 この被災地外の病院が患者として被災者を受け入れる、これを進めるためには、私は診療報酬にかかわる様々な規制、この見直しも求めたいと思います。
 例えば、東京都北区の病院で既に起こっている事態ですが、停電、断水で人工透析ができなくなった、こういう病院から患者を受け入れた。ところが、結果的にこの北区の病院の透析能力がオーバーしてしまって、外のクリニックなどに、外部の医療機関に透析をお願いしたと。そうしたら、これは診療報酬上、入院医療費、入院料は三割減算になってしまったんですね。
 また、回復期リハビリテーション病棟を持つ病院でも、入院の算定上限ってありますね。だけど、高齢者を受け入れたときに、じゃ入院の上限来ましたからっていって避難所に返すわけにはこれいかないわけです。長期の入院というふうになれば、これまた診療報酬、がくっと下がります。被災地の病院でも療養病床に急性期の患者さんを受け入れざるを得ない。これも診療報酬下がります。そうなってくると、医療機関は積極的に支援を行えば行うほど医療機関の収入が減ってしまう、こういう事態が既に起き始めているんです。
 私たちは、こうした診療報酬の規制そのものが不当だというふうには思いますけれども、緊急に被災者や被災地に限ってでも診療報酬の減額につながるようなこういう中身は見直すことが必要かと思いますが、これは、大臣、是非お答えいただきたいと思います。

○副大臣(大塚耕平君) 恐縮です、私からお答えをさせていただきますが、まず危機感、切迫感は委員と同様の気持ちでございますので、その点は是非御理解ください。その上で、二点申し上げたいと思います。
 一点目は、今委員御指摘の問題意識に沿って、できることはもう既にやっております。例えば、診療報酬につきましては、医療機関の建物が全壊、半壊し、近隣の仮設の建物において引き続き診療を続けている場合でも、つまり医療機関じゃない建物で診療をしても当然これを対象にする、あるいは、被災者を数多く受け入れた医療機関について、診療報酬の算定基準以上に受け入れた場合でもこれも対象にする等々の診療報酬上の対処は既に行っております。
 それと、これが一点目でございますが、今大変いい御指摘をいただいたんですが、宮城、岩手、福島の被災地に目が行くと、今度、東京とか埼玉で受け入れたこの方々をどうするか、そしてその受け入れた病院をどうするかという問題でありますが、その点も全く同じであります、私たちも問題意識は。したがって、ひとつ御理解いただきたいのは、例えば東京もほとんどの市町村が災害救助法の適用になっております。ということは、東京や埼玉も被災地なんですね。停電で、現に計画停電でこういうことになっているということはこの東京自身も被災地であるという観点でありますので、今委員御指摘の、直接の被災地の周辺の、しかも患者さんを受け入れた地域においても、今も一点目で申し上げましたような診療報酬の特例的対応はしっかり徹底をしてまいりたいというふうに思っております。

○田村智子君 是非そのことを医療機関にもお伝えいただいて、安心して受入れができるように進めていただきたいと思います。
 もう一点ですけれども、今度、被災者の方が医療機関にかかった場合の窓口負担の問題です。
 これは厚労省が早くに、窓口負担について五月まで支払を猶予すると、その後実情に応じて減免をするという通知を出されていることは承知をしています。ところが、この二週間の間にこの通知が実に三回改定されたということですね。昨日一日だけでも二回改定版として出されているんです。
 何でかというと、猶予する、減免するという対象を、そうはいっても限定する文書を書いているんですね。住居が全半壊しているとか、全焼、半焼しているとか、主たる生計維持者が亡くなられている、あるいは重篤な状態にある、そこに行方不明が加わる、あるいは原発からの避難の方というのが加わると。恐らく医療機関からこういう方も減免すべきじゃないか、猶予すべきじゃないかと問合せがあるたんびに拡大しているんだろうとは思うんですが、そんな通知がいっぱい出されても、これ現場が混乱します。
 やっぱり当面は、被災地の方はもう猶予、あるいは減免、免除するというふうにきっぱりやるべきだと思うんですね。そうでないと、もしその通知に従って真面目に取り組もうと思えば、それこそアンケート用紙か何か作って、あなたの家は全壊ですか、半壊ですか、主たる生計者の方はどうですか、どこからの避難者ですかと。申し出たら猶予するという通知ですから、そういうことを求めるような中身になりかねないんです。
 たしか昨日、日本医師会からも被災地の方は免除というような手だてを取るべきだという要望が出されていると聞いているんですけれども、そうした方向で是非検討していただきたいんですが、いかがでしょうか。

○副大臣(大塚耕平君) 御指摘の点も全く同じ気持ちでございます。
 まず、これまた二点申し上げたいと思うんですが、一点目は、私どもも厚生労働省の内部の会議で、通知を余りいっぱい出し過ぎると、受け取る方の行政機関が被災しているのに、行政機関の方がオーバーワークになっていないかということは何度も確認をしながら行ってきております。さりながら、通知を出すことによってそういう特例が行われるということを周知をすることにもつながりますので、行政機関側の負担も考えながらやっているということを是非御理解いただきたいのが一点目でございます。
 そして、二点目は、御指摘のように、当初は段階的に、例えば住家が全半壊された方とかいろいろと工夫をしてきたんですけれども、昨日、主たる生計維持者が業務を廃止し、又は休止した方、失職し、現在収入がない方、要するに被災して生活のしようがないという方も含めて免除の対象にするというような通知も出しておりますし、それから住居等の状況については、これは証明書を求めるとかそういうことではなくて、本人の申立てによってまずは対象とさせていただく等々の最大限の工夫はしているつもりでございますけれども、それでもなおかつ一定の枠をはめたことによって大変煩瑣な対応を被災者に求めることになるケースもあるかもしれませんので、引き続きしっかり目配りして、尋常な事態ではございませんので、最大限の対応をしてまいりたいというふうに思っております。

○田村智子君 これは特に被災地外の病院がやっぱり厳密にやろうというふうな動きになりかねないんですよね。そうすると、医療機関にしてみれば、あなたの家、全壊ですかなんて聞けないですよ。じゃ、聞かないで確認取らなかったら医療機関の方でその患者負担分もかぶらなくちゃいけないんだろうかとか、そんなしなくていい不安が広がっちゃうという事態もありますので、是非猶予ではなく免除ということもこれやっぱり踏み込んで検討していただきたいと強く要望したいと思います。
 最後にもう一点なんですけれども、先ほどからお話のある医薬品の流通の問題です。
 被災地が足りないって事態は確かに何とかしなければならないんですが、同時に、それ以外のところでも言わば医薬品の流通で若干混乱、パニックに近い状態が起きているんですね。
 実は、私の事務所にも今日メールで入ったんですけれども、経管栄養剤のエンシュア・リキッド、腸に直接つなぐものらしいんですけれども、このエンシュア・リキッドが、二日前に聞いたときには大丈夫ですよと、別に在庫はなくなりませんよと言われていたのが、今日になって突然在庫がないと、欠品だというふうに言われて、代替品となるものももうなくなっちゃったと、こういう悲鳴のメールが来たんです。
 また、品不足になりそうなもの、被災地に回さなきゃいけないものもあるからできるだけ処方は短期にという通知を出したがために、例えば神経性の難病で、その進行を抑えるためにふだんだったら一か月とか二か月処方されている薬まで一週間の処方になってしまって、それが欠品になるような事態では恐らくないと思えるような薬品まで混乱が生じてきているんですね。
 これは、いろんな医療機関の皆さんにお話を伺いますと、とにかく正確な情報が欲しいと。一体在庫がどれだけあって、もしも足りないというような事態が起きれば厚生労働省がそれに対してはこういう手だてを取るよというような対策の情報も併せて示していただければ、これは買占めに走るなんていう混乱は起きないはずなんです。
 エンシュア・リキッドについてはちょっと緊急性もありますので、一つ要望したいのは、これは缶詰にする工場がやられているということで缶詰のエンシュア・リキッドが欠品になっている、だけど紙パックのものは大量にあるというんですね。ところが、この紙パックのものは保険外だと、缶詰でなければ保険適用にならないと。こんな事態であれば、これは、厚生労働省が品薄になっているようなものはちゃんと保障するよと、例えばエンシュア・リキッドについて言えば紙パックのものも保険適用するよと、こういう情報も併せて流していけば、医療機関のパニックのような状態というのは収まると思うんです。
 是非、医薬品の在庫について、これは民間流通任せにせず、やっぱり情報を公開して、医療機関が安心して処方ができるように、最適な処方ができるようにという支援が必要だと思いますが、いかがでしょうか。

○政府参考人(大谷泰夫君) 医薬品の供給能力についてでありますけれども、全体的には低下はしていないというふうに考えておりまして、個々の医薬品において、工場の被災や計画停電などによって安定的な供給に支障が生じるおそれもあるので、現在、メーカーから現状を聴取して状況を把握するとともに、対応策の検討に努めているという状態であります。
 今回の医薬品の長期処方の自粛要請等の措置でありますが、これは具体的に支障が生じるおそれがある医薬品の範囲というのがまだ明確となっていない段階におきましては、被災地域への医薬品が供給され、被災された方々が必要な医療を確実に受けられるようにと、被災地以外の方々に対して、患者への最適な医療を確保しつつも、当面の間は医薬品の長期処方の自粛を要請したところでありまして、確かに、お話のように、処方期間が短いことになって御不便を感じられる方もおられるでしょうが、いましばらく御理解を賜りたいというふうに思っております。
 なお、個々の医薬品の在庫量につきましてでありますが、それぞれ製造メーカーで把握をしているところでありますけれども、これを強制的に開示させるということになりますと、供給の過不足について憶測や混乱、例えば薬の買い急ぎとか市場の混乱も招くことがあるので、これを一律に開示強制するというのは差し控えるというふうに考えております。

○田村智子君 原発の事故にも共通することなんですけれども、危機的な状況であればあるほど正確な情報を関係者にちゃんと知らしめて、そして理性的な対応を求めると。それはやっぱりそういう理性的な対応というのはできるはずです、医療機関にだって。ですから、在庫の公表を含めてやっぱり対策をお願いしたいと思いますし、冒頭申し上げましたが、やっぱり現行の法制度を超えるような様々な支援を私たちもこれからも提案をしてまいりますので、厚生労働省とも一緒に頑張っていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 ありがとうございました