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【11.03.10】参議院予算委員会で日産の契約社員の正社員化を求め質問
違法派遣の正社員化を/田村氏、日産を告発
日本共産党の田村智子議員は10日の参院予算委員会で、日産自動車の700人の女性労働者に対する会社側の脱法的な雇用を告発しながら、正社員として安定した雇用をさせるべきだと求めました。菅直人首相は、日産のやり方について「大変おかしなことだと思っている」と答えました。日産自動車では、派遣法に違反していると労働局に是正指導を受け、派遣労働者700人を直接雇用にしたものの、賃金は派遣の時と変わらず、契約は6カ月で最長2年11カ月までにされています。
田村氏は「6カ月契約で、妊娠したらどうなるのか。働き続けたいという女性たちをあまりにもないがしろにするやり方だ」と批判。「女性が結婚や出産をしても正社員として働き続けられるかどうかが重要だ」と強調しました。
菅首相は「男女雇用機会均等法の不利益扱いに該当するので厳正に対処していく」と述べるにとどまりました。
田村氏は、会社側が労働者への不利益扱いを正面から言うわけがないと批判し、日産の管理職用マル秘マニュアルがあるとパネルで提示。「契約更新を繰り返すことにリスクがある」と絶対に正社員にしないと同マニュアルで明言していると批判。田村氏は「これが名だたる大企業が行った『是正』だ。政治が無策であっていいのか」と迫りました。
菅首相は「差別待遇が、企業にとってプラスでないかたちをつくることが重要」と答弁。
田村氏は、「彼女たちは、法の網をくぐって不利益な契約を結ばされ、どんなに頑張っても正社員になれない。これは企業の利益を損ねることにもつながる。有期雇用は一時的な仕事に規制して、正社員として雇うのが当たり前だというルールを一刻もはやくつくるよう求める」と述べました。(2011年3月11日(金)「しんぶん赤旗」)