日本共産党 田村智子
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【10.11.16】労働者派遣法改正案に対する質疑

労働者派遣法改定案/「専門業務」限定を

 
 日本共産党の田村智子議員は16日の参院厚生労働委員会で、政府の労働者派遣法改定案をとりあげ、「登録型派遣禁止の例外」とされている「専門業務」を厳しく限定しなければ「派遣切り」は止まらないと述べました。

 田村氏は、三菱東京UFJ銀行で派遣として6年10カ月(合併前も含む)も働いてきたAさんが、派遣先に義務付けられた直接雇用の申し込みもなされないまま「派遣切り」された事例をとりあげました。

 同行側は、Aさんの業務は「財務処理」という「専門26業務」の一つであり、直接雇用を申し込む義務はないと主張しています。

 田村氏は、Aさんの業務は「銀行窓口での後方事務」で、厚労省の「業務取扱要領」の基準に照らしても「財務処理」にあたらないと指摘。ところが、厚労省の「専門26業務に関する疑義応答集」は「…習熟を要する業務に当たる場合は該当する」としていることを示し、専門業務を拡大することは許されないと批判しました。

 小林正夫厚労政務官は「専門26業務」については「要領」が基本となることを認めました。

 田村氏は大臣に専門業務の生々しい実態を聞くよう迫り、「応答集」の見直しとともに「専門業務は、派遣労働者の雇用の安定が客観的に保障される真に専門的で交渉力のある業務に厳しく限定すべきだ」と求めました。(2010年11月19日(金)「しんぶん赤旗」)