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【10.02.18】千葉県医師連盟と懇談
診療報酬増・窓口負担下げ・後期医療廃止
日本共産党の志位和夫委員長は18日、千葉県医師連盟の藤森宗徳委員長(県医師会長)ら役員と懇談し、診療報酬の抜本的な増額、窓口負担の引き下げなどについて千葉市内のホテルで意見交換しました。県医師連盟と党県委員会の懇談は初めてです。懇談には医師連盟・医師会関係者、党県議・市議、県・地区役員ら約80人が参加。田村智子参院比例予定候補、さいとう和子参院千葉選挙区予定候補も同席しました。
藤森委員長は「千葉県医師連盟は全国に先駆けて日本共産党と懇談します。県医師会として一昨年秋に懇談しましたが、患者のためという点では共産党とはまったく一緒で一から十まで納得できます。自民党を支持してきましたが、小泉政権で医療費抑制がどんどん行われ、一党支持ではいけないと教えられました。多くの党と意見交換し国民の健康を守るため力をあわせたい」と語りました。
志位氏は「私どもも胸襟(きょうきん)を開き国民の命と健康のために力をあわせたい」とあいさつ。医師会と日本共産党で協力して取り組みたい三つの点をあげました。
一つは診療報酬の引き上げです。志位氏は2002年から08年にかけて診療報酬が7・68%(2・6兆円)も削られ地域医療がずたずたにされたと指摘。大幅引き上げを公約していた新政権の診療報酬改定も「実質増額ゼロ」であるうえに、大病院に重点を置いて地域医療を担う診療所や中小病院の報酬を下げるものであることにふれ、「大病院と診療所が力をあわせてこそ地域医療と国民の健康は守れる。対立させるやり方ではなく抜本的に引き上げるため頑張ることをお約束します」と語りました。
二つめは異常に高い窓口負担の引き下げです。民主党が野党時代は3割負担凍結法案を4野党で共同提案し「3割負担では受診抑制が起こる」としていたにもかかわらず新政権発足後は「受診抑制は見られない」と主張を変えたことを指摘。「診療報酬の増額は患者負担を増やす」と厚生労働省が主張するもとで、窓口負担の引き下げをセットで求める日本医師会の提言は「国民の大きな支持を得る点でも大切だと思います」と語り、日本共産党は無料化を目指して負担引き下げを実現したいとのべました。
三つめは後期高齢者医療制度の廃止です。志位氏は同制度が世界に類例のない差別制度だと強調し、廃止を4年後に先延ばしする新政権を批判。「4月には保険料が値上げされますが、新政権は(値上げを防ぐ)手当てすらしない。みなさんとご協力できればと願っています」と語りました。
最後に志位氏が、日本共産党は医師会に支持を押し付けるわけではなく、どんな団体でも一致点での協力を願っていることを説明し、「ぜひ安心しておつきあいください」と語ると会場は拍手につつまれました。
続いて県医師会の李笑求(り・そぐ)理事が県内の救急医療体制について報告。小松実党県議団長の「歴史的な懇談で本当にうれしく思っている」との乾杯の音頭の後、テーブルを囲んで双方の出席者が親しく懇談しました。
壇上では地域医師会幹部と党議員、役員が次つぎと紹介されました。医師会幹部からは「議員のすすめで『しんぶん赤旗』を取るようになったが、『赤旗』は変わった。立派な新聞になった」、「共産党の議員はよく勉強している」、「志位さんのきょうの話は非常に聞きやすかった。うちの息子も志位さんの演説を聞いて『いいね』と言っていた」などの発言もありました。
懇親会の最後に感想を述べた浮揚幸裕党県委員長は「フレンドリーだと感じた。県民の命を守るためにお互いの場所で頑張りたいと強く感じた」と結び、田那村宏医師連盟常任執行委員(県医師会副会長)も「共産党の政策を勉強していきたい。医療政策についてはほとんど合致している」とのべました。