日本共産党 田村智子
コラム

【13.04.02】待機児童は「空き店舗の活用で解決」?

小平市で自民党の主張に驚きと怒り

雨の小平駅前で街頭演説にかけつけて、現職市長とともにマイクを握りました。
8年前に自民党市政を転換した小平市、その継承か、自民党市政に戻すのかを問う政治戦のただなかです。

事前にもらった資料では、この8年間で認可保育所5か所を増設。
その前の22年間、自民党市政のもとではなんと1か所も認可保育所をつくらなかったとのこと。驚きました。

今日の深刻な待機児童の問題は、より予算を必要とする認可保育所をつくらずに、より安上がりな小規模保育や保育ママなどの施策に固執したからだと、あらためて怒りがわいてきます。

もっと驚いたのは、市政の転換を訴える人たちのビラに書かれた政策です。
待機児童が多いことを現職市長の責任とし(!)、その対策として、商店街の空き店舗を利用して高齢者が子どもを預かる施策を進める、と書いてあるのです。

もちろん緊急の手立てとして、小規模保育ができる場所も確保することは必要です。
しかし、「認可保育所」という言葉さえ出てこないとは。一体どこまで無反省なのか。

子どもを保育所に預ける保護者は、どこでもいいから預かって、などと思っていません。
子どもの安全が確保されることは第一条件。
遊びのなかで豊かに育つこと、手作りの給食で食べる喜びを体感すること、知識や経験のある保育士さんと一緒に子育てすること、そういう願いを保育施設に託していると思います。

この政治戦の初日には、丸川珠代厚労大臣政務官が街頭演説に立ち、現職市長に対して、「お金もないのにできもしない政策を並べ立てている」と批判したと聞いています。
なんともわかりやすい。
認可保育所の増設なんて、予算がかかるのだからできっこない、ということか。

国政も、かつての自公政治への反省がないままに、昔見た政策が次々と浮上してくる。
ホワイトカラーエグゼンプション、解雇の金銭解決、雇用の流動化…。
公共事業への大盤振る舞い、米軍普天間基地の辺野古移設…。
国民の批判を受けて挫折したり、日本社会のゆきづまりを招いた施策のオンパレード。
地方政治も国政も昔の政治への逆戻りをさせるわけにはいきません。