日本共産党 田村智子
コラム

【12.11.07】厚木基地もオスプレイの訓練拠点か

神奈川のみなさんと防衛省へ緊急の要請

米軍厚木基地がオスプレイの訓練拠点となる――昨日、一部のマスコミが報道しました。
神奈川県内の党議員、衆議院予定候補者のみなさんから、緊急の防衛省要望をやりたいと連絡が入り、さっそく市ヶ谷の防衛省へ。

オスプレイ配備、訓練とも行うべきではないと厳重に求めたうえで、防衛省との厳しい問答が続きました。

――アメリカの訓練計画では、拠点基地はどこになっているのか。厚木基地は含まれるのか。
「訓練計画については、現在、やりとりをしているので明らかにすることはできない」
「森本防衛大臣が公表したとおり、広く本土への飛来する」
「岩国基地とキャンプ富士は例示である」

何度問いただしても、同じことを言うだけ。
「飛来」というのは、低空飛行、空中給油などを含む訓練だという。
厚木基地で整備を行なうのか、と質すと無言。

神奈川県知事、周辺自治体首長に説明をしているのか。
訓練拠点という記事に、住民のみなさんは驚き、不安を抱いている。
記事が事実かどうか、説明するのは当然のことではないのか。
これにも無言。

沖縄にいったんオスプレイを配備したら、全国の基地が、アメリカの都合で訓練拠点になる、最初からそういう計画なのだと、私は確信しました。

――オスプレイの飛行は、初日から、「市街地を飛ばない」という日米合同委員会の約束を破っている。沖縄から報告される実態について、日本政府はアメリカに抗議しないのか。
驚いたことに「そういう事実は明らかになっていない」という回答。

日米合意が守られているかどうかを、防衛省は監視しているのか、そういう体制をとっているのか。
それもやらずにどうして「確認できない」などといえるのか。
私も思わず、厳しい口調になりました。
それにたじろいだというわけではないでしょうが、またも無言。
しばらくして、「合意文書では、可能な限り市街地を飛行しない、となっている」と説明が加わりました。
普天間基地も厚木基地も、基地を取り囲んで市街地が広がっているのですから、最初から守るつもりなどない「合意」とも言えます。

米軍基地問題では、何度も防衛省に要請をしてきました。
そのたびに、いったい私たちはどこの国の政府と話をしているのかと、机を叩きたくなる思いに駆られます。

アメリカの計画に対して、日本政府として何を主張しているのかさえ、国民にはまったく知らされていないのです。
「相手のあることだから」と防衛省。アメリカを慮っての言葉です。
国民の不安、怒り、要求は「相手にされていない」のです。

要請の時間30分は、あっという間に過ぎてしまいました。
あらためて、配備・訓練の中止を強く求め、厚木基地周辺自治体への誠実な対応を求め、防衛省をあとにしました。

沖縄に連帯してという気持ちでは足りなかった。
沖縄の苦しみは私達の苦しみとして闘わなければならない。
神奈川のみなさんと、決意を固めあいました。

(地方議員のみなさん、はたの君枝さん初めとする国政予定候補者のみなさん、国会質問のように鋭い追及の嵐でした。)