日本共産党 田村智子
コラム

【12.10.23】雨の日比谷公園に沖縄の怒りが響く

オスプレイ配備反対で中央集会

 
午後6時過ぎ、重く広がる雲からとうとう雨が降り始めました。
「そろそろ開会しますので壇上へ」と、日比谷野外音楽堂のステージに移動すると、煌々とライトに照らされて雨の白い線がはっきりと見えました。
傘をさし会場に立つ人、万全の備えでしっかりとベンチに座る人。
時間とともに強まる雨脚を時折うらめしく見つめてしまいました。

それでも集会は、士気高く、傘を持ちながらも満場の拍手が何度も何度も湧き起りました。
なにしろ、沖縄から、県民大会実行委員会の玉城義和県議会議員をはじめ、代表団ともいえるみなさんが真っ赤なゼッケンをつけて参加しているのです。

玉城さんの連帯あいさつ、沖縄県統一連から中村県労連議長のあいさつ、沖縄の怒りは私達の怒りとばかりにとりわけ大きな拍手が響き渡ります。
私も手が真っ赤になるほど、連帯と怒りをこめて拍手しました。

世界一危険で基地撤去が約束されていた沖縄普天間基地。
撤去どころか、オスプレイ12機を平然と配備する。
市街地は飛ばない、ヘリモードは基地の中だけ、こんな日米政府の約束は飛行初日から破られる。
従来の軍用ヘリコプターとは比較にならないほどの轟音、ふらふら飛んでいたという目撃情報、夜間の訓練、どこまで沖縄をふみにじるか。

その怒りの最中に起きた女性への暴行事件。
事件を起こした兵士は、翌日には米軍基地から本国へ戻る予定で、逃亡可能な時を狙った計画的な犯罪だったことは明らかです。
被害者の決して屈しない告発と、地元警察の迅速かつ慎重な行動があったからこそ、事件直後にホテルを出て基地に戻ろうとした米兵を逮捕できたと聞きます。

これだけ反対してもオスプレイが配備された、もう何を求めても、米軍基地がある限り要求はふみにじられる――沖縄の決意は、基地の全面撤去に向かっているのです。
「私達は決してあきらめない」、沖縄の声はずんずんと胸に響きます。

集会の途中でいったん雨はやみました。これならデモ行進は大丈夫か…。
一足先に国会にもどり、デモを迎えようと参議院議員面会所に向かうと、また雨が。
降りしきる雨の中でのコールとなりました。
かけよってくださる方と握手すると、手が冷たい。でも心は燃えている表情。

臨時国会でも、オスプレイ配備はおおいにとりあげなければならない問題です。
波乱含みの国会開会の動き。重要案件は山積み。
国会の外の運動が国会の中に、野田政権に突き刺さるように、私も準備開始です。