コラム
【12.09.18】最高でした!松元ヒロさんのステージ
笑いに笑って、考えて、また笑い
9月16〜18日、松元ヒロさんの一人舞台の公演がありました。
ご案内をいただいて、夫と二人で新宿の安田生命ホールに出かけました。
ザ・ニュースペーパーを立ち上げた1人である松元ヒロさん。
日本共産党の後援会の集まりに登場していただいたことがご縁で、案内をいただけました。
後援会の集会では、とても短時間の舞台、それでも芸の確かさはしっかりと伝わり、ぜひ舞台を観にいきたいと思っていたところでした。
いや〜、期待以上でした。面白かった。声をあげて笑いました。
2時間以上、1人で、舞台袖にひっこむことなく(楽屋とみたてて舞台の端に鏡台・水・タオルを完備)、舞台をやり遂げるバイタリティ。すばらしい!
それだけ伝えたいことが自分の中に熟成されているのだと思います。
ご自身の半生を演じた第2部は、爆笑ものでした。
長距離の陸上選手だった高校時代、安保闘争ただなかでの学生時代、ジャズ、小劇場での演劇、パントマイム、現代舞踏など、芸人として身をたてるまでの変遷を、面白おかしく紹介していくのですが、落ち着いて思い返すと、青年時代のこの行動力は桁外れだと感服します。
ザ・ニューズペーパー立ち上げが、昭和天皇の死去に関わることを、実は私、知りませんでした。
「下血」報道が繰り返され、クリスマス、年末、正月と「自粛」の波。
芸人たちは突然の舞台のキャンセルの憂き目にあいます。しかも「ご時世だから」の一言でキャンセル料さえ払われない。
死活問題です。この「自粛」キャンペーンに反旗をひるがえしたのが、ザ・ニューズペーパーの結成だった!
ものすごく共感しました。
私は当時、日本民主青年同盟東京都委員会のメンバーでしたが、私たちも反旗をひるがえすべくがんばっていた記憶がよみがえりました。
昭和天皇死去、「大葬の礼」にぶつけて、青年の集会を神田パンセ(懐かしい!)で企画し、小林多喜二の映画を上映しましたっけ。
松元ヒロさんも他のメンバーのみなさんも、権力への風刺は「筋金入り」だと確信しました。
私たちの企画のように鎧のような「筋金入り」の抗議ではなく、一見、柳のようにゆれていてしなやかで、でも芯の「筋金」は相当な強さ、しなるが折れない。
舞台の第3部は、笑いよりも社会派の演劇をみているようでした。
映画「ニッポンの嘘」の福島菊次郎さんの人生を1人芝居で演じるかのような舞台。
あ〜松元ヒロさんの胸のうちは、燃えているんだ。この世の中に怒り、憤り、変革を求めてトクントクンと熱い血が流れているんだと思えました。
春と秋に舞台を続けているとのこと。
私もファンの1人になって、またライブを堪能しようと思います。
今度は高校生の息子も一緒に連れて行こうかな。
(帰宅してそういう話をしたら娘ににらまれました。「中学生にはまだちょっと早い」と思うのは、子どもを見くびっているでしょうか。)