日本共産党 田村智子
コラム

【12.06.29】首相官邸へ 押し寄せる人の波

私も親子で参加しました!

 
大飯原発の再稼動を決断した野田内閣への抗議行動。
マスコミは「紫陽花革命」の文字も躍るようになりました。
先週の4万5000人、報道ステーションが時間を取材して時間をとって報道。
しかし、全国紙は写真一枚載せませんでした。

無視できない行動にしたい、先週土曜日の新聞をみて、私も闘志に火がついていました。
「みんなで参加できないかな」と、家族に相談。
予定のある夫は残念ながら別行動。子ども2人は「集会みたいなの?」と、いぶかりながら「行ってみる」ことに。

午後5時前、まず高校から直行した息子と、議員会館前で合流。
すでに地下鉄永田町駅の出入り口には、待ち合わせらしき人の列ができていました。
国会議事堂をほぼ1周して議員会館にやってきた息子によれば、「坂の下にもけっこう集まっていたよ」

娘は、タイミング悪く今日は5時に歯医者の予約を入れていました。
1人で地下鉄に乗って、国会議事堂前のホームで合流することにしました。
午後6時20分、娘を迎えに駅に向かうのですが、すでに官邸前の歩道は歩くスペースがないほどの人ごみ。
「すみません、駅に行きます」と声をあげて、なんとか歩き、駅の中へ。

ホームで待っている間、流れたアナウンスに驚きました。
「首相官邸前はエスカレーターをあがって3番出口です」
電車に乗る人より、降りる人の方が圧倒的に多い。娘と合流できるか少し不安になります。

無事合流、地上に残してきた息子と合流するのも大変でした。
もう歩道は歩けない状態。
車道に歩道をつくり、首相官邸方面への横断歩道は完全封鎖。
警察車両が横断歩道をふさぎ、警官がロープをはって交通整理をしています。

やっと3人合流。「再稼動反対」と声をあげながら、あまりの混雑に場所を移動。
どこまでこの列がつながっているのかと、霞ヶ関方面に坂をくだっていきました。
記者会館前は、歩道は完全にふさがりもやは歩けない状態。
坂の下から右手にまがり、首相官邸をまわりこむように行列が続きます。

国会議事堂駅は混雑をみこんで、違う駅から、出口から、デモ行進のように人の列が続いているのです。
手に紫陽花を持つ人、プラカード、私たちのように即席でつくった紙一枚のカード、毎週持ってきているのでしょうのぼり旗や横断幕も。

「田村さん!」「田村さん、ですか?」
何人かの方に声をかけてもらいました。
今日は一参加者の決意で、議員バッチをはずし、はぐれないように娘と手をつないでという出で立ちでしたから。

「野田さんはどこにいるの?」と娘。
「あっちの方」と私。「出てこないの?」――出てこれないでしょうね。
「聞こえているの?」「聞こえているって言っていたよ」

地響きのように、空を震わせるように、1人ひとりが明確な意思をもってあげる声が野田首相に、野田内閣に、どう聞こえているのか。
午後7時過ぎ、議員会館でまだ仕事をしていた秘書さんからメールが届きました。
議員会館の上から写真をとってメールで送ってくれたとのこと。
一人一人が集まって、どれほどの力となっているか。

国民の声を無視して突き進めば、国民は自覚をもって日本社会の変革をめざす。
「あきらめない」「黙っているわけにはいかない」
この国民の力を知らない内閣に未来はありません。