日本共産党 田村智子
コラム

【12.06.21】いよいよ山場 消費税増税を許すな!

国会は9月8日までの会期延長

今日は、通常国会の会期末。そして娘の誕生日。
私のスケジュール帳、毎年のことですが、6月21日には「他の日程を書くな」とばかりに、誕生日をアピールする娘の文字が躍っています。

「150日間、国会がんばった」&「誕生日おめでとう」…とは、全く思えない国会状況が続いています。
昼には会期延長が衆議院で議決され、9月8日まで、夏いっぱい、国会での質問が断続的に続くことになります。

正午、渋谷駅ハチ公前。消費税増税許すなと、緊急街頭宣伝へ。
久しぶりに小池晃さんと一緒に宣伝カーに乗りました。
私も、かなり怒りをこめて話をしましたが、小池さんの迫力はすさまじかった!
隣で、何度も「そうだ」と拍手を繰り返していました。
道行く人も、さすが有名人、足を止めて指さして、聞き入って、声援・拍手が飛び出しました。

消費税増税を民主・自民・公明の談合で決めてしまう――そんなの黙っていられるか!
衆議院の特別委員会、衆参の予算委員会、「こんな景気の悪い時に消費税増税など、日本経済がダメになる」という立場で自民党も公明党も質問していたのではなかったのか。

景気対策だといって、大型公共事業への財政支出をあわせて「合意」するというのも、あきれてものが言えません。
加えて、3党で提出した、社会保障制度改革法案――あまりにひどい内容に、これが本当に合意されたのかと驚愕してしまいます。

「自助・共助・公助の組み合わせ、家族相互及び国民相互の助け合い」を全面に押し出した法案。
家族が支えあう、国民で支えあうことはもちろん大切です。
けれど、社会保障の財政を絞り込むために国が法律で定めるというのは、あまりに行き過ぎています。

「年金・医療・介護は、保険料でまかなう。保険料があがりすぎるのならば、国や地方公共団体が負担する」――こういう内容の条文もあります。
これでは、子どもの医療費無料化などは、自治体の行き過ぎた負担分となってしまいます。
健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を保障する、という憲法の理念は消し去られてしまいます。

社会保障の根本に関わる法案を、衆議院では、たった1日の議論で、消費税増税法案と一緒に通してしまおうというのです。
いったい民主主義はどこにいったのか。

国民の怒りをもっと形にしていきたい。
これまでも、3党の幹部の思惑通りには国会は動いていません。
当初は15日採決といわれ、それが20日といわれ、今日も採決できない。会期中採決はできなかった。これは相当な国民の批判があるからでしょう。
だからこそ、ここであきらめるわけにはいきません。
衆議院を通ったらもう決まったこと、それでは、参議院の存在意義が問われてしまう。
まずは、衆議院での採決を許すなと、週末もがんばる。それが、次のたたかいにつながります。

追記
今朝の娘との対話。
「今日が消費税増税法案の採決にならなくてよかったね」と私。
「どうして?」
「自分の誕生日が消費税増税の日みたいになったら嫌でしょう」
「それはそうだけど、でも、今日は沖縄で日本軍が全滅した日なんだよ」(娘)
――自分の誕生日の出来事を自分なりにどこかに調べたのでしょうか。

沖縄での日本軍全滅という娘の言葉をうけて、あらためて沖縄戦の経緯をインターネットでみてみました。
(こうやってすぐに調べられるのはいいのですが、ちょっと安直な気もします…)
6月21日から、沖縄本島での日本軍の最後の組織的抵抗といえる作戦が始まり、23日に牛島満中将が自決。日本軍の壊滅。
ひめゆり学徒隊は、この作戦の直前に「解散」を命令され、日本軍から捨てられ、次々に女学生たちが死に追いやられた。

梅雨と台風の蒸せるような暑さのなかで、沖縄戦のことを考えるといたたまれなくなります。
娘が自分の誕生日を、忘れてはならない歴史と重ねていることに、親ばかですが、ちょっと感動しました。(いつかもっと詳しく学んで受け止めてほしい、とも思いつつ…)