コラム
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【12.05.11】楽しみました!テレビ生出演
選択的夫婦別姓の実現に、ますます意欲が
午後7時、東京MXテレビに到着。控え室には、1時間番組の台本と資料が用意されていました。
討論番組というよりも、特集番組。企画が練られていて、台本をみているだけでも面白い!
私は「ゲスト」という扱い。
政党討論となると、わが党の主張、必要な数字や資料、反論など、戦いモードでのぞむので緊張のなかでスタジオに入るのですが、
今回は、まったく緊張せず、わくわく感ばかりがこみあげました。
本番20分前に、大まかな番組の流れをリハーサル。
フリップを出すタイミング、録画が流れるタイミングなど確認。
「いや〜、今日はぎりぎりだね」「いつもまったりしすぎなんですよ」
レギュラー出演者のみなさんの会話も、和やかでいい雰囲気です。
オープニングのあと、番組は私の紹介から始まりました。
キャスターをつとめる、クリスティーンさん。(私もテレビで何度かみたことあります。かわいらしい20歳の留学生)
早稲田大学でキャンパスの写真を撮ってきてくれました。
学生時代のこと、趣味だとホームページに書いている「園芸」のこと、話がはずみます。
エーデルワイスの種をいただいて、紹介コーナーは終了。
続くニュースへのコメントは、民主党・小沢一郎代議士の裁判をめぐること。
検察控訴をどう見るかは、意見がいろいろあるところでしょう。
けれど4億円ものお金がどこから出てきたものなのか、という政治的に焦点となる問題はまったく未解明のまま。
国会の場で説明するべきと指摘すると、「動画で、でしょうか?」と徳光正行キャスター。
もちろん、と私。メディアの方の問題意識を垣間見る瞬間ですね。
そして、いよいよテーマは「選択的夫婦別姓」に。
ゴールデンアワーは、世界の国と日本の比較を一つの柱にしています。
スイス、欧州、ネパール、韓国、それぞれ国の婚姻と姓について、具体的な話が聞けたのは、私にとってもよい体験です。
女性が、夫の姓と自分の姓を結合させるスイス。
別姓が原則で、届出をすれば同姓にできるという欧州。
近年、選択的夫婦別姓をとりいれたネパール。
強制的に夫婦別姓だが、それは女性を「家族」として認めない、別の男尊女卑の制度だという韓国。
強制的に同姓という国がきわめて少数派であることは明らかです。
この番組の面白さと難しさは、政治の問題としてだけの討論ではない、ということ。
政治の問題点は、すでに明らかです。
女子差別撤廃条約を批准し、女性の差別につながる法律・慣習をあらためることが、日本政府の義務であるにも関わらず、
事実上、女性に姓の変更を強制する婚姻制度を一向にあらためようとしていない。
人権侵害を放置している、このサボタージュを許さない、ということ。
国会の場を離れての議論は、結婚とは、家族とは、という意見が出されるのも当然です。
日本が歴史的に夫婦同姓で家族を構成してきた、というのは、誤りです。
番組では指摘できませんでしたが、北条政子は「源政子」ではないことをみても明らかでしょう。
明治時代の家制度、家父長制度の確立の中で、同姓が強制された。
戦後、婚姻は男女の合意のみによって成立する、夫婦の関係は両者の協力と努力によって築かれると、憲法に明記しながら、「家」の風習が残された、この歴史の総括は必要かと思います。
現代にもつながることとして、「姓が変わる」=「結婚」というとらえ方が、社会全般にあることはいなめません。
逆に、選択的夫婦別姓制度が始まれば、結婚とは何かを、夫婦が深く考えることにもなるでしょう。
街頭インタビューでは、結婚が現実のものとなっている女性が「選択的夫婦別姓に賛成」と答えているのが印象的でした。
60代の女性、とても若くて、まだ結婚が視野にはいっていないだろうなと思われる20代の女性は、結婚したら夫婦は同じ姓というのが「当たり前」と感じている様子。
興味深いことです。
討論は、台本で用意されたことが入りきりませんでした。
それだけ「盛り上がる」テーマなのだと、あらためて感じました。
コーナーのしめは、私の提言を一言でフリップに掲げるというもの。
2日間悩みました。
政治的課題として提言するならば「価値観の問題ではなく、人権の問題」という一言でしょう。
これで各国会議員や、政府に迫りたいというのが一番の思いです。
しかし、今回、事務所の秘書のみなさんとも意見交換したうえで、私が書いた「提言」は――
「同姓・別姓 どんな家族も幸福に」
現実に、別姓の家族はいます。同姓の強制を拒否するので、婚姻届を受理してもらえない夫婦です。
その家族が不幸であるとは思いませんが、法律上では婚姻を認めず、婚姻した夫婦の子として認めていないままでいいのか、という問題意識。
同姓の家族でなければ子どもがかわいそう、これは、同姓を強制したもとで、「こういう家族が幸福な家族」という決め付け(強い言葉で言えば「偏見」)によるものです。
現実に、家族の形は多様です。その多様性を認め、多様な家族のそれぞれが幸福になることを応援するのが政治だと思うのです。
時間がなくてふれることはできませんでしたが、そのために、夫婦で過ごす時間、親子で過ごす時間をもっと保障していくことが必要でしょう。
残業も単身赴任も規制がないに等しい、これこそ問題にしなければなりません。
時間切れとなり、エンディングはスタジオの隅で、視聴者からの声の紹介を聞いていました。
「多様性を認めるべき」という、最後の提言が、けっこう効いたかなという感想。
また、選択的夫婦別姓という制度そのもの、そして政治の問題点など、思った以上に知られていないという印象も。
国連から「世論を理由に法改正を遅らせることがあってはならない」という厳しい勧告を受けていますから、国会のなかでは法改正を早くと迫っていくのですが、
サボタージュしている政府への怒りはもっと国民的に広げられる、と思うのです。
10時前、番組終了。
気持ちのよい番組だったと思います。まじめに誠実に、そしてユーモアをまじえて。
問題意識を鮮明にした番組作りにとても好感が持てました。
スタジオでは記念撮影。また来たくなるスタジオです。
局の外に案内され、タクシーに乗り込んでから、携帯をチェックすると、
「クリスティーンさんのサインをもらってきて」と娘のメール。
え、もう遅いよ…。
母親がどんなことを話したか、よりも、有名人にひかれるのね、あなたは。
キャスターをつとめる、クリスティーンさん。(私もテレビで何度かみたことあります。かわいらしい20歳の留学生)
早稲田大学でキャンパスの写真を撮ってきてくれました。
学生時代のこと、趣味だとホームページに書いている「園芸」のこと、話がはずみます。
エーデルワイスの種をいただいて、紹介コーナーは終了。
続くニュースへのコメントは、民主党・小沢一郎代議士の裁判をめぐること。
検察控訴をどう見るかは、意見がいろいろあるところでしょう。
けれど4億円ものお金がどこから出てきたものなのか、という政治的に焦点となる問題はまったく未解明のまま。
国会の場で説明するべきと指摘すると、「動画で、でしょうか?」と徳光正行キャスター。
もちろん、と私。メディアの方の問題意識を垣間見る瞬間ですね。
そして、いよいよテーマは「選択的夫婦別姓」に。
ゴールデンアワーは、世界の国と日本の比較を一つの柱にしています。
スイス、欧州、ネパール、韓国、それぞれ国の婚姻と姓について、具体的な話が聞けたのは、私にとってもよい体験です。
女性が、夫の姓と自分の姓を結合させるスイス。
別姓が原則で、届出をすれば同姓にできるという欧州。
近年、選択的夫婦別姓をとりいれたネパール。
強制的に夫婦別姓だが、それは女性を「家族」として認めない、別の男尊女卑の制度だという韓国。
強制的に同姓という国がきわめて少数派であることは明らかです。
この番組の面白さと難しさは、政治の問題としてだけの討論ではない、ということ。
政治の問題点は、すでに明らかです。
女子差別撤廃条約を批准し、女性の差別につながる法律・慣習をあらためることが、日本政府の義務であるにも関わらず、
事実上、女性に姓の変更を強制する婚姻制度を一向にあらためようとしていない。
人権侵害を放置している、このサボタージュを許さない、ということ。
国会の場を離れての議論は、結婚とは、家族とは、という意見が出されるのも当然です。
日本が歴史的に夫婦同姓で家族を構成してきた、というのは、誤りです。
番組では指摘できませんでしたが、北条政子は「源政子」ではないことをみても明らかでしょう。
明治時代の家制度、家父長制度の確立の中で、同姓が強制された。
戦後、婚姻は男女の合意のみによって成立する、夫婦の関係は両者の協力と努力によって築かれると、憲法に明記しながら、「家」の風習が残された、この歴史の総括は必要かと思います。
現代にもつながることとして、「姓が変わる」=「結婚」というとらえ方が、社会全般にあることはいなめません。
逆に、選択的夫婦別姓制度が始まれば、結婚とは何かを、夫婦が深く考えることにもなるでしょう。
街頭インタビューでは、結婚が現実のものとなっている女性が「選択的夫婦別姓に賛成」と答えているのが印象的でした。
60代の女性、とても若くて、まだ結婚が視野にはいっていないだろうなと思われる20代の女性は、結婚したら夫婦は同じ姓というのが「当たり前」と感じている様子。
興味深いことです。
討論は、台本で用意されたことが入りきりませんでした。
それだけ「盛り上がる」テーマなのだと、あらためて感じました。
コーナーのしめは、私の提言を一言でフリップに掲げるというもの。
2日間悩みました。
政治的課題として提言するならば「価値観の問題ではなく、人権の問題」という一言でしょう。
これで各国会議員や、政府に迫りたいというのが一番の思いです。
しかし、今回、事務所の秘書のみなさんとも意見交換したうえで、私が書いた「提言」は――
「同姓・別姓 どんな家族も幸福に」
現実に、別姓の家族はいます。同姓の強制を拒否するので、婚姻届を受理してもらえない夫婦です。
その家族が不幸であるとは思いませんが、法律上では婚姻を認めず、婚姻した夫婦の子として認めていないままでいいのか、という問題意識。
同姓の家族でなければ子どもがかわいそう、これは、同姓を強制したもとで、「こういう家族が幸福な家族」という決め付け(強い言葉で言えば「偏見」)によるものです。
現実に、家族の形は多様です。その多様性を認め、多様な家族のそれぞれが幸福になることを応援するのが政治だと思うのです。
時間がなくてふれることはできませんでしたが、そのために、夫婦で過ごす時間、親子で過ごす時間をもっと保障していくことが必要でしょう。
残業も単身赴任も規制がないに等しい、これこそ問題にしなければなりません。
時間切れとなり、エンディングはスタジオの隅で、視聴者からの声の紹介を聞いていました。
「多様性を認めるべき」という、最後の提言が、けっこう効いたかなという感想。
また、選択的夫婦別姓という制度そのもの、そして政治の問題点など、思った以上に知られていないという印象も。
国連から「世論を理由に法改正を遅らせることがあってはならない」という厳しい勧告を受けていますから、国会のなかでは法改正を早くと迫っていくのですが、
サボタージュしている政府への怒りはもっと国民的に広げられる、と思うのです。
10時前、番組終了。
気持ちのよい番組だったと思います。まじめに誠実に、そしてユーモアをまじえて。
問題意識を鮮明にした番組作りにとても好感が持てました。
スタジオでは記念撮影。また来たくなるスタジオです。
局の外に案内され、タクシーに乗り込んでから、携帯をチェックすると、
「クリスティーンさんのサインをもらってきて」と娘のメール。
え、もう遅いよ…。
母親がどんなことを話したか、よりも、有名人にひかれるのね、あなたは。
追記。
結局、帰り道、ディレクターさんに電話して、娘から依頼されたサインをお願いしてしまいました。
メールで娘に知らせると、兄もほしいって(笑い)、という返信。さすがに2度の電話はできませんでした。
さらにこのエピソードを家で話すと、夫が一言。
「サインもらわなかったの? 僕なら全員のサインをもらうよ」。
スタジオにいる間、まったく思いつきませんでした…。
結局、帰り道、ディレクターさんに電話して、娘から依頼されたサインをお願いしてしまいました。
メールで娘に知らせると、兄もほしいって(笑い)、という返信。さすがに2度の電話はできませんでした。
さらにこのエピソードを家で話すと、夫が一言。
「サインもらわなかったの? 僕なら全員のサインをもらうよ」。
スタジオにいる間、まったく思いつきませんでした…。