コラム
【12.05.05】原発稼働ゼロの「こどもの日」
&我が家のGWのこと
本日夜、北海道の泊原発が定期検査に入り、稼働中の原発がゼロになる。
これまで54の原発、と言っていましたが、福島第1〜4原発はすでに法律で廃棄が決定しているため、母数は50という報道。
時々刻々と状況は変化しているのだと、あらためて思います。
「原発稼働ゼロ」までの間、私たちはカウントダウンをしてきました。
今日からはカウントアップです。
そして「原発ゼロ」につなげていくんだと、決意も新鮮です。
夏の電力不足をどうするか、我が家も本気で太陽光発電など設置を考えなければ。
これからの自治体の首長選挙も、争点にしていかなければ。
64自治体の長が原発ゼロの共同をたちあげた。この中に入るのかどうか等々。
節電のためにできること、地産池消のエネルギー政策も、各地域ごとに様々な提案ができるのでは。
そして、原発立地の地域での新たな産業おこしをどうするか。
原発ゼロへの道は、創造性と英知を発揮した政策づくりの道でもあります。
それは、決してマイナス効果ではなく、未来をつくるプラス思考の政策です。
今年は特別なGW。
けれど我が家では、毎年のように、なんの計画もないGWになりました。
4月の連休は、息子の部活と試合(もちろん剣道)。5月の連休のド真中に、娘の部活(なんとバレーボール部)の練習。
私も仕事の予定がどうなるのかと思っているうちに、結局、計画はたたずじまい。
「どこも混雑しているから」と子どもたちには言い訳して…。
そう思っていたら、夫の叔父が急逝、急きょ大阪に行くことになりました。
義父の弟さん、「一番長生きすると思っていたのに」と、兄弟たちの言葉。
別れを惜しむみなさんの一言一言はあたたかく、心の伝わる葬儀でした。
大変久しぶりに、親族のみなさんとお会いしました。
子どもたちにとっては記憶にない方が何人も。
「大きくなったね」と声をかけていただいても、ポカンとしていました。
娘も息子も制服姿を義父に見せて、確かにすっかり「お兄さん」「お姉さん」です。
せっかく大阪まで来たのだからと、大阪城にものぼってみました。
金の「シャチほこ」が輝いていました。
修復が終わったばかりとのこと。名古屋城より、大阪城が先だったのですね。
天守閣につづく各回廊には、様々な展示物。
なかでも、「洛中洛外図」などの屏風絵の複製はなかなかに面白い。
室町時代、安土桃山時代の庶民の生活を細かに、ユーモアをまじえて描いてあります。
民家の縁側(?)で、夫婦と子ども2人がなにやら話している場面が描かれた箇所。
なぜか父親は影が薄く、色彩もほとんどなく、そのうえ縁側から落ちそうになって座っている。「何があったんだ? お父さん」と思わず声をかけたくなる場面。
吉野山での花見を描いた屏風絵。
女たちの花見の宴の裏方は、なんと食事をつくる男たち。
大阪夏の陣の直前の時代の図(製作は、江戸時代の前中期頃)。
女性たちの姿のパワフルなこと。日本は男尊女卑の国でも、「男は仕事、女は家事が当たり前」の国でもなかったと、こんな一場面からも実感します。
大きな屏風に、いくつもの庶民の生活が描かれているのは圧巻です。
描いている人も、楽しみながらでなければ、こういう作品にはならないでしょう。
いろんな仕掛けを「見つけられるかな」と、にやにやしながら描いていく、そんな光景を思い描いてしまいます。
じっくり見れば見るほど、発見がありそうです。
歴史の勉強も始めたのだからと、子どもたちも興味を示すかと思ったのですが、親の期待通りにはなりません。
しばらくじっくり見ていたのが、だんだん飽きてきて、「お昼ご飯はどこで食べるの?」とせかされてしまいました。
せっかく日本の歴史上、有名かつ重要な場所に来ているのに…。
予定外の大阪行き、あとはそれぞれの予定で過ごす、なんとも我が家らしいGWでした。