日本共産党 田村智子
コラム

【12.04.20】国会はまた「一寸先は闇」に

2大臣の問責決議を可決

消費税増税法案の審議がどうなるか、という局面で、国会の動きが止まりました。
参議院で、前田国土交通大臣、田中防衛大臣の問責決議が可決。

前田国交大臣、岐阜県下呂市長選挙で自らの地位を利用した支援依頼をした。
民主党の国会議員だった市長候補への「ご指導、ご鞭撻」をお願いした文書、その写しを私も見ました。
なんと封筒には、国土交通省と印刷されているのです。
大臣の自筆サイン入りで、大臣の肩書きの名刺を同封して、建設業界の役員に送付。
お願い文書には、公共事業のプロジェクトを重視する旨の文章もあります。
応援してもらったら、予算配分も配慮させてもらいますと、行間から浮き出てくるような文書です。

私たちも問責決議には賛成の立場をとりました。
しかし、自民党議員の演説には、同意しかねました。
「コンクリートから人へ」を転換させたことはすばらしいと、持ち上げるのです。
思わず、「公約違反を評価するんですか」と不規則発言。

国直轄の道路でもない、東京外環自動車道の建設にまでゴーサインを出した。
これは断じて認められません。

田中防衛大臣への問責決議、衆目の一致するところでしょう。
沖縄の普天間基地を視察して、「ヘリコプターはそんなに飛んでくるわけではないのでしょう?」と質問するとは…。
「なんでこういう人を防衛大臣にしたの?」と、野田首相の責任こそ問いたくなります。

この問責決議可決後、自民党はいっさいに国会審議に応じない構え。
(一部、参考人を読んでの意見聴取は、依頼した参考人との関係もあり行ないますが)
消費税増税法案の審議入りを民主とは来週火曜日と狙いを定めている。
さあ、これからどうなるか。

厚生労働委員会も、わずかな審議で障害者自立支援法の改正法案を成立させようという動きがあります。
衆議院の本会議が開かれず、参議院にまわってきてはいませんが、当初の与党の思惑では、来週火曜日にも参議院での審議を始めたいというものでした。

待ちの姿勢でいるわけにはいきません。
消費税と社会保障も、障害者の支援策も、国会での十分な審議を行なわせるためには世論の一層の広がりが必要。
この土日、私も街頭演説や屋内での演説会が目白押し。
そこから対話が広がるように、心をこめて国会の様相を、消費税増税ではない改革の道をお話しようと思います。