日本共産党 田村智子
コラム

【12.04.19】大飯原発の再稼働をゆるすな!

議員と市民の集会に参加しました

5月5日に日本の原子炉54基がすべて運転停止となる――歴史的な状況をつくれるかどうか。
たった閣僚の判断で福井県大飯原発再稼働にゴーサインを出し、5月5日までになんとしてもとばかりに動き回る、異常です。

正午過ぎ、衆議院第1議員会館の国際会議場に到着。
大きな円卓式の会議机には、山本太郎さん、鎌田慧さん、福井からの発言者などゲストのみなさんが国会議員と席を並べていました。
「急ぐな!原発再稼働 超党派国会議員と市民の緊急集会」です。

初めて間近に山本太郎さんを見ました。
役者としての仕事を干されてしまう、その危険を承知のうえでの原発反対のアピール。その覚悟が静かに、かつ、力強く伝わってきます。
(役者としても結構好きでした。ちょっと癖のある「斜め45度」みたいな役、まっすぐな熱血漢の役、どちらも「うまいなぁ」と思わせる役者さんだと思っています。)

鎌田慧さん、原発ジプシーのルポなど、学生時代に友人が熱心に読んでいました。
高校時代、鎌田さんの著書が毎日新聞の「読書感想文コンクール」の指定文献になって、国語の先生にすすめられて応募したことを思い出しました。
ハッピーエンドとは無縁の挫折感、焦燥感があふれるような作品だった覚えがあります。それらを含めて自分の人生として受けいれて歩む主人公に、共感できる経験もなく、自分のこれまでの生き方の「甘さ」をつきつけられたようで、相当に苦しみながら、答えのない感想文を書いた覚えがあります。
私としては未消化、未完成の「作文」で、読み返す気にもならなかった感想文でした。

国会議員1人1人、短く発言しました。
民主党議員も、再稼働の決定を厳しく批判。
再稼働反対の1点で、国会議員の共闘をつくることも可能だと実感しました。

発言を聞けば聞くほどに、自分も意見を述べれば述べるほどに、怒りがわいてきます。
事故が起きた時の責任を問われれば、4人の閣僚(野田総理、枝野経産大臣、細野豪志・原発担当大臣、藤村修・官房長官)が「私達が責任をとる」と言う。
いったいどんな責任のとりようがあるのでしょう。
予算委員会で質問されて「私も反対」と言いながら、数日後には再稼働を了承する枝野大臣。
国会答弁とは、その場しのぎのものなのか。

関係閣僚会議ではなく、公開の国会の場で、徹底的に安全性を検証する。
地震学者や原発の専門家の懸念にすべて応える。
それさえやらずに、密室で再稼働で決めるなど、民主主義の根幹に関わる問題です。
たった4人の閣僚に日本の未来をお任せにするほど、日本国民は甘くない!

「厳しい状況をなんとしてものりこえる」――原発再稼働でこんな決意を固めるのはお門違いです。
代替エネルギーの開発を急ぐ、真夏のピーク時までに太陽光発電パネルの設置を促進する、電力消費量を抑える具体策を経済界と検討する…
政治生命かけるところが根本的に間違っているとしか思えません。

日本共産党から集会の呼びかけ人になった井上哲士参院議員。
再稼働問題を予算委員会でとりあげてきた議員の一人です。
「5月5日が原発稼働ゼロになるかどうかの日。この日は私の誕生日。54歳になる。再稼働を許さず、子どもたちに原発ゼロの日本をプレゼントしたい」
54基の原子炉にかけてのあいさつ、瞬間、場が和みました。

5月5日のこどもの日、原発ゼロへの歴史的な1日にしましょう!

 
(集会で配られたこいのぼり。しばらく我が家でも飾っていなかったので、今年はこれを飾ろうかと思います。)