日本共産党 田村智子
コラム

【12.04.10】ウガンダ記その3

晩餐会が夜10時スタートとは…

ホテルから見下ろすカンパラ市街地。
夜、目が覚めて窓から外を眺めても、明け方に起きて眺めても、建物から明かりがもれています。
ウガンダは宵っ張りの町なのでしょうか。

そのことを思い知ったのが、開会式とウガンダの大統領が主催した晩餐会(3月31日)でした。
前日にウガンダ到着していたとはいえ、時差は6時間。
夕方以降は、日本時間の真夜中ですから、夜7時半開始の開会式は睡魔との闘いでした。
(写真は翌日の子どもたちのパフォーマンス)

 

子どもたちのダンスは見事。パフォーマンスでの英語の台詞もすばらしい!
睡魔は、効きすぎる冷房で払拭されていました。
(ウェルカム・クーラーと私たちは呼んでいました。半そでなんてとんでもない、というほど寒いのです)
開会式は1時間ほどかと思ったのですが、見事に予測ははずれました。大統領スピーチだけで、なんと40分!
これにはまいりました。

IPU議長のスピーチ、大統領のスピーチがそれぞれ終わったのは、夜9時半過ぎ。
これで終わりかと思ったら、最後の子どもたちのパフォーマンスを観てほしいというアナウンス。
子どもたちは一体何時に晩ご飯を食べるんだ? 家に帰るのは何時?
それでもパワフルなパフォーマンスに盛大な拍手を送り、やっと晩餐会の会場に移動することに。

開会式も晩餐会も、ムニョニョ・スピーク・リゾートというウガンダきっての観光スポット。
ところが、晩餐会のテーブルが並んでいるのは、まさかの屋外。しかも湖に面しています。
そのうえ、開会式からの移動であるにも関わらず、全員、金属探知機をくぐらないと会場に入れないのです。
すえられた金属探知はわずか2台…。一体、何時に晩餐会にたどりつけるのか。

午後10時頃、やっとテーブルにつけました。
涼しい気候のため、マラリアを媒介するゴマダラ蚊はいないとのこと。
テーブルに小さな虫は寄ってきますが、気にしない気にしない。小さなこおろぎが皿に飛び乗ってもご愛嬌。
ブッフェ式のアフリカ料理、インド料理、ワインをいただき、海外の方にごあいさつしてと忙しい食事になりました。

 

夜11時過ぎ、さすがに体力は限界です。
音楽が鳴り響き、ダンスも始まるなか、日本代表団はホテルにひきあげることに。
ホテルに着いたのは夜12時。いったいこの国の時間はどういうペースで過ぎていくのか。
翌日には、明け方までダンスタイムが続いたとの話も聞こえてきました。
これがアフリカのエネルギーでしょうか。

この晩餐会で、ウガンダ時間の真夜中まで横になることが許されなかったことが、体内時計にはいい効果をもたらしました。
翌朝、朝7時前にすっきり目が覚め、以降、ウガンダを去るときまで、見事にウガンダ時間に体調が同調しました。

翌日(4月1日)の夜には、大統領夫人が女性議員を招いての晩餐会も開かれましたが、こちらは体力、気力とも充実!
日本代表団からの参加議員は私1人、通訳の方にぴったりついていただいて、こちらからどんどん話しかけての交流ができました。

 

テーブルが一緒になったウガンダの女性議員。
議員の前は高等学校の校長先生だったそうです。女性の校長は多いのかと質問すると、「小学校の教員は女性が多いが、高校でしかも校長となると、とても珍しい」。
女性の中でも先駆的な役割を担ってきたのでしょう。
「女性がもっと活躍しなければ、この国を変えていくことはできない」と確信にみちた笑顔。

マリの議員は民族衣装に身を包み、フランス語での会話(もちろん私は日本語ですが)。
女性議員の比率は1割ほど。日本も同じだと話すと驚かれました。
「子どもたちの栄養不良、妊産婦の健康の問題など、男性ばかりの議会では、大切だといいながら後回しにされることが多い。もっと女性が増えないと」。
また、マリでは、日本企業が白身魚(ティラピア)の養殖をしているとのこと。
マリの経済発展に貢献していると感謝の言葉。生態系は大丈夫かと、気にはなりましたが、日本への親近感が印象的でした。

話をしていくうちに、手振り身振りも加えて、もちろん通訳の方の力もかりて、フランクな交流もできるようになりました。
Nice to meet you. I from Japan.
May I take a picture with you?
握手、写真、最後にはダンスの輪にも。女性の連帯感というのは格別です。

海外の方と話すことに怖々だった気持ちが次第にほぐれて、翌日以降、こちらから話しかけてみようという姿勢になれました。
英語も話せるようになりたいと、本気で思うようになりました。
わずかな時間に自分が変わっていく(努力がなければ本当の変化にはなりませんが)、これが海外での活動の醍醐味なのですね。

 

(ダンスの輪に思い切って入ってみました。私の隣の素晴らしいドレスの女性は、ウガンダの女性大臣の1人です。)