コラム
【12.02.24】緊張で口がカラカラに…本会議質問
「社会保障の改革というならば」
この1年半の国会活動で、こんなに緊張したことはありませんでした。
民主党、自民党の議員は15分、公明党、みんなの党は10分、最後の質問は私で5分。
自分の番が近づくにつれて口の中がかわいていく…。
委員会の質問は、委員会室の後ろに水差しとコップが準備されていて、質問前にはいつも口の中をしめらせていました。
本会議場は、水差しとコップがあるのは演壇だけ。
たった5分の質問で、壇上に立ってから水差しからコップに水を注いで、という勇気がありませんでした。
質問原稿が半分まで進んだところで、口の中は完全にカラカラになってしまいました。
まずい…、舌がはりつきそう…。
なんとか5分をのりきって演壇を降りるときには、「あ〜、演説でこんなに噛んだことは初めてだぁ〜」と、不完全燃焼の気持ちでした。
テレビ中継があって、本会議という初めての場だったから、というだけではなく、実は緊張の本当の原因は自分自身にあったと、わかっています。
「たった5分しか与えられなかった。それならば原稿をみないで質問したい」と思っていたのです。
原稿を読む5分間だったら、おそらくこれほどの緊張はしなかったと思います。
最初に読み始めてしまったら、きっと原稿から目が離せなくなる、最初から原稿を見ないつもりでやってみよう。
本会議場は、議員全員を目の前にして演説する場です。
野田首相に質問するだけでなく、他党の議員の1人ひとりにも、問いかける、そしてテレビを観ている方々に思いを伝える、そういう場にしたかったのです。
社会保障と税の改革というのならば、なぜ、若者たちが社会の担い手となれるような政治の改革をやらないのか。
使い捨ての働かせ方を正さなければ、日本社会は本当に瀕死の状態になってしまう。
そのことをどうしても、他党の議員にも問いかけたかったのです。
議場は、自民党席からも応援の「野次」が響いていました。
これは半分面白がってのことでしょう。
けれど、若者の半数以上が非正規雇用の働き方という状態を、それでよいのだろうかと思う気持ちは、少なくない議員にもあるはずです。
結局、原稿を見ないでというわけにはいきませんでした。
それには、あと半日ぐらい練習しないとと反省しています。
日本共産党が参議院で本会議質問に立てるのは、年に数回しかありません。
次に本会議質問に立てるのか、いや、来年の選挙で議席をのばして、質問に立てるようにしなければ。
質問を終えて、議員会館にもどると、東京事務所のKさんが「緊張が伝わってきましたよ」とねぎらってくれました。
候補者時代に私の随行秘書をしてくれたIさんから「一緒に緊張しながら見ていた。田村さんが本会議に立っているだけで感動した」と電話があったそうです。
きっとはらはらしながら見ていた方が何人もいたことでしょう。
一方通行の本会議では質問しきれなかったこと、これからが本番の論戦です。