コラム
【11.11.23】蒲田駅でTPP・原発…を語る
街頭演説25分 話したいことがいっぱい!
この2カ月ほど、ほぼ毎週末、選挙応援で地域での街頭演説の機会がありましたが、選挙が直接からず地域の党が主催する街頭演説、これは久しぶりです。
何をどう組み立てて話すか、一から考える、演説の醍醐味ですね。
料理の支度をしながら、洗濯ものを干しながら、部屋の掃除をしながら、演説内容のスクラップ&ビルドを繰り返し、家事が一息ついたところで、メモで構成を頭に入れる。
パソコンで必要な資料を確認して、いざ出発!
選挙中の街頭宣伝ポイントでもある大田区蒲田駅前。
そういえば、構造改革旋風がふきあれた2001年参院選挙(私が候補者を努めた2度目の選挙でした)私の最終日の演説ポイントもここでした。
まずは第3次補正予算の成立から話を始めました。
予算委員会での反対討論は、私が担当したので、その様子も紹介しました。
「復興のためにやっと本格的な予算が組まれ、その中には、開業医の再建への支援など、私達が何度も要求したものもあります。けれど、その12兆円の財源、復興国債の償還は所得税・住民税の増税だというのです」
反対討論では、これでは内需をさらに冷え込ませ、日本経済に深刻な打撃を与える、と指摘しました。すると、「そうだ!」と自民党席から声援。
「しかも、大企業には法人税を5%引き下げる、だけど3年間だけは復興のために減税分を半分で許してねというやり方、これはおかしい」
数年前の選挙では、大企業の内部留保は200兆円と演説していました。それが、これだけ不況が続いて、労働者の収入が減り続けているのに、今は230兆円と演説している。
それを思うと、この法人税減税の理不尽さが心底許せません。
「だいたいこれでは、所得税・住民税の増税分は法人税減税の穴埋めになるだけではないでしょうか」
「そうだ」と、うなずく皆さんの顔がよくみえます。
反対討論では、ここにも「そうだ」と数人の議員が声をあげました。日本共産党の議員で議場にいたのは私だけ。補正予算案に反対したのも私だけ。
それでも、道理ある主張は、他党の議員につきささるのです。
復興、そして社会保障の財源をどこに求めるか、これは今の政治の最大の課題といえるでしょう。
これまでの自民党政治の流れから脱しなければ行き詰まる、政権交代でも政治の中身は変わらなかった、ではどうするか、国民の皆さん、1人ひとりに問いかける思いで話をしました。
そしてTPP。野田政権は、これが日本の経済成長のカギだと宣伝する。
さっそくアメリカがTPP交渉参加を大歓迎し、さっそく対日要求をあからさまに掲げ始めた。
自動車の排ガス規制も、農薬・殺虫剤の規制も、高額な保険外医療を認めていない日本の医療保険制度も、すべて企業の経済活動への障害だと、まさにあからさまな要求。
街頭でビラを受け取って、真剣に話を聞く若い人の姿も見られました。
話しながら、我が家の「いちご」事件を思い出していました。
「果物を買ってきて」と帰宅途中の夫に頼んだ時のこと、行きつけの小さなスーパーですすめられて安売りの「いちご」を買ってきました。ところがこれがアメリカ産。
1段にきれいに並べられた大粒のいちごは、全てどこも色が変わらず、実は固く、そして味がほとんど感じられないのです。
「青いうちに摘んで、運んでいるうちに赤くなるのかな」
このいちご、我が家で評判がよくなくて、3日たってもなくならない。
ところが色が変わらない。固さも変わらない。だんだん怖くなってきました。
その1週間後、今度は栃木産の「とちおとめ」(写真参照)。
当然、少し押されたように色が変わっているものがあります。熟しすぎたかなという粒もあって、見た目はいまいちでも味はとても甘い。
もしも、安く出回るいちごがアメリカ産で、日本産は贈答用でしか食べられない、なんてことになったら…。
こういう思いをもっと多くの方々と語り合いたいと思っています。
最後に原発問題。
日本共産党の議席がどれだけ大切か、国会での議論を紹介しながら話をすると、後援会のみなさんが大きくうなずき、たびたびの拍手。
私達の一生懸命の質問、揚げ足取りではなく、政治の転換を真剣に求める質問、それは他党も一目をおかざるをえなくなっています。
けれど、圧倒的に知らされていない。それが悔しい。
私達ももっともっと「知らせる」こと、「伝える」ことに力をいれないと。
選挙ではないけれど、話し終わって集まっていただいた方々と握手。
車いすの年配の女性は、「要支援でいつまでたっても介護はうけられない」と切ない表情。
「手の麻痺をすこしでもよくしたくて、リハビリのつもりで折り紙をやっているの」
そういっていただいたのが、写真の人形。洋服は着せ替えができるようになっています。
私がモデルかな? 痛む手をさすりさすり、でもきっと笑顔を浮かべながら作ってくださったことでしょう。