コラム
【11.11.06】介護保険料 全国平均月5000円を超える?!
目黒区で党主催の介護シンポジウム
党目黒区議団が主催する介護シンポジウムにパネラーとして参加しました。
数日前に、準備のために厚生労働省からのレクを受けました。
4月から介護保険料はどうなるか、今年6月に行われた介護保険法改定にともなう新しい事業の準備はどうなっているか等々。
シンポの発言もまずは保険料のことから。
1号保険料(65歳以上の方の保険料)が、全国平均で5000円を超えるかもしれないのです。
都市部では、6000円を超えるという試算をしている自治体もあります。
(現在の平均保険料は4160円、11年前の介護保険発足時は、なんと2911円です。)
約100人が集まった会場でも、ため息、息を飲む、そんな気配が広がりました。
公費負担が5割、保険料収入で5割という介護保険の制度設計そのものが、もう限界に達しているのです。
あまりの保険料アップに、厚労省も「財政安定化基金を取り崩して保険料値上げを抑える」という方針を示していますが、これは当面、来年度だけのこと。
高齢者人口のピークは2025年と言われています。
このままでは、6000円、7000円と保険料アップが続きかねません。。
「公費負担割合、とりわけ国庫負担割合を引き上げる」――これ以外に制度破たんを逃れる道はない!
ところが、国庫負担割合を見直す動きは皆無です。
となれば、どうしたら介護サービスの提供量を減らせるか、利用者負担を増やせるか、とならざるをえません。
介護度が「軽い」と判断された高齢者(要支援の方など)が、介護給付のサービスを受けられなくなる、いよいよこの危険性が高まってきます。
すでに、有資格者によるホームヘルプサービスではなく、ボランティアやNPOの「配食サービス」でよい、という法改定も行われました(自治体判断で、来年4月以降実施可)。
加えて、要支援の方の利用料を2割負担にしよう、特養ホームの「ホテルコスト」を多床室からも徴収しよう等々、よからぬ案が検討されている様子。
これを公的な「保険」と呼べるのでしょうか。
参加者の方々の発言は、大変「戦闘モード」。
「私達は介護保険の制度をよくするために何をしたらいいのか」
「介護保険料も利用料もどうしたら負担を減らせるのか」
「ボラティアで認知症の高齢者を支える活動をしているが、もしも事故などが起きたらと、怖くなる。区の職員にも話しているが、改善しなければならないことがたくさんある」
みなさんの発言を聞いていて、問題意識の高さ、要求の切実さがひしひしと伝わります。
厚労省発で制度改定をしても、行き詰まるだけ。
介護保険をよくするボトムアップの提案、運動、どんどん広げる時です。
「今回だけでなく、こうした話し合いの場をもっとつくってほしい」という要望も出されました。
シンポジウムは終了ではなく「スタートライン」だ〜!
閑話休題。
夜、晩ご飯を食べながら、娘が「今日は洗濯物は私がやった」と胸をはりました。
「え、今日は雨が降りそうだったから洗濯してないよ」と私。
「おかあが出かけてから、洗濯したの。給食当番の白衣があったから」
「部屋に干してなかったし、とりこんでもなかったけど…」
「乾燥のボタンも押したの」
「それって、ボタンを二度押したってだけじゃない」
「洗剤もちゃんといれて、洗濯のボタン押して、それから乾燥のボタン押したの」
「あれ? そのあと取り出した?」
「…」
深〜いシワのついた白衣、深くて長〜いシワがついた給食ワゴンにかける大きな布。
帰宅してから洗った方が楽だったよな、いやいや「洗ってないよ」と言われるよりも一歩前進だ、と思いながら、苦手なアイロンがけにたっぷり時間をかけた夜でした。