日本共産党 田村智子
コラム

【11.09.29】「原発ゼロ」千葉集会&パレード

南相馬の青年も怒りの発言

 
正午、千葉駅から会場の千葉市中央公園に向かう道、集会の開会を告げる声が響いていました。
駅前の大通り沿いの公園、これはアピール度が高い。

主催者のあいさつ、集会開会の経過報告に続いて、発言のトップバッターは福島県南相馬市の若者。
農業を営んでいた1人です。避難生活はいつまで続くのか、今後、南相馬で農業を続けることができるのか、原発事故が若者たちの人生にどれだけの苦悩を強いているか、苦しいまでの怒りがこみあげます。

私も国会情勢報告をかねてあいさつ。
一昨日の衆議院予算委員会での志位委員長VS野田首相の様子も伝えながら、原発からの撤退の政治決断が今求められていることを強調しました。
野田首相がいうように「だんだんに減らしていく」という方針は、全然ダメです。
大震災で事故が起きかねないというのは第一、加えて、それでは自然エネルギーをいつまでにどれだけ開発していくかも定まりません。
そして、原発関連の仕事に従事する人たちにとっても、真綿で喉を絞められているようなものです。

運転停止によって、すでに少なくない原発関連の事業所や労働者に影響があらわれています。
廃炉になるのかどうかもわからないまま、ずるずるとこのままの状態が続けることは許されません。
撤退を決断すれば、原発立地の地域で他の産業をどうおこしていくか、本気でとりくむことになるでしょう。
自然エネルギーへの転換で、原発関連の事業所がどんな役割を果たせるのかなど、今すぐとりくむべき課題です。

集会後のパレード、私も途中まで一緒に歩きました。
このパレードには、千葉県農民連の方が、軽トラックやトラクターでかけつけて、その一台にはなんとヤギまで乗っていました。
ヤギの乳でチーズをつくっているとのこと。「これでピザを作りたい」とヤギの飼い主の男性。食べてみたい!
「うちの農場も放射性物質が出てしまった」

 
安全・安心の食料をと、日本の農家の方々は本当に努力をかさねてきたはずです。
農薬をできるだけつかわないように土壌や肥料を改良し、品種を改良し、使った農薬は全て記録する。
朝収穫してその日のうちに食卓にと輸送の努力もしてきたことでしょう。
それら全てを原発事故がふみにじっているのです。

パレードの先頭。車道から歩道を歩く人たちに手をふると、特に若い方の注目度はとても高い。
恋人か夫婦かという若い男女二人が、じっと私達をみていました。
「よろしかったら、一緒に歩きませんか?」と、よびかけてみました。
女性がうなずく姿が見えました。歩いてくれたかどうかは、見届けることができませんでしたが。

毎週のように休日にはどこかで原発ゼロを集会やデモ(パレード)が行われています。
日を追ってさらに大きく、さらに細かく、さらに力強く、となるように、みんなでがんばろう!