コラム
【11.09.27】傍聴に燃えました 志位委員長の予算委質問
野田首相は答弁に「立たない」のか「立てない」のか
質問時間1時間、東京電力の原発事故について、落ち着きつつ熱く、迫力持って迫る志位和夫委員長。
私は、議員用の傍聴席で時に声をあげながら、質疑を見守りました。
放射性物質の除染の問題。
福島での除染が急がれるのはもちろん、千葉や東京でも放射線量が高い地域が確認されているのですから、国と東電がどう責任を果たすのかが問われています。
千葉県東葛地域、自治体には除染について国から何の説明もない。
福島以外の除染も全面的に国が行うと明言するよう迫る志位さん。
ところが野田首相が答弁になかなか立たないのです。
思わず「千葉の問題なのに答弁できないんですか」と声をあげてしまいました。
議場に怒りが満ちたのは、東電の賠償のやり方です。
160ページもの冊子を送りつけ、証拠資料をことこまかに提出するよう求めるやり方。
贈答用の果物を栽培する農家では、なんと、送り状で住所・氏名を確認するというのです。
「そもそも加害者であるという認識はあるのか」「今回の事故は人災だと認識しているか」
この質問への東電社長の答弁は、被害者や国民の神経を逆なでするものでした。
「加害者意識はあります」
「(人災かどうかは)事故の原因の調査によって判断されるもの」(という主旨でした)
私の隣の傍聴席には吉井英勝衆院議員。
「人災でしょう」「人災だ」
社長に向けたこの言葉は、実に重い。
これまで吉井議員が繰り返し、津波被害、地震による全電源喪失の危険性を指摘したにも関わらず、一顧だにしなかったのですから。
さらに過酷事故への対応がどうなっているのか、99%墨塗りの資料を出してきた異常さ。
津波到達前、地震によってすでに深刻な被害が、原子炉建屋やその周辺で起きていたのではないのか。
ここでも吉井議員が「全電源喪失は地震によるものだ」と鋭い言葉を発しました。
今日は、関東近県から傍聴の方々が来ているはず。
傍聴席は一言も発することはできませんから、その気持ちを代弁するつもりで、私達は節度をもった不規則発言を傍聴席から発します。
テレビ中継にはのらない声だとは思いますが…。
質問が終わり(あっという間の一時間でした)、傍聴者の方々との懇談。
傍聴席から私達が声をあげていたことを紹介すると、「あの女性の声は田村さんだったの」と驚く表情の方も。
志位委員長もかけつけて、短時間でしたが次々と手のあがる懇談となりました。
野田市の市議からは、放射能汚染を心配する母親たちの切羽詰まった思いが伝えられました。「妊娠したことを後悔する声まで聞かれる」――胸に突き刺さる言葉です。
短期間になりそうな臨時国会。
今日の志位さんの質問、29日の市田書記局長の質問で、揚げ足取りや主導権争いではない、政策の議論が多くの方々に届くことを切に願っています。