日本共産党 田村智子
コラム

【11.01.28】通常国会 本格論戦スタート!

やっと議場で思い切り拍手ができた

本会議での代表質問2日目。待ちに待った日本共産党の質問時間がやってきました。
午後3時40分頃から、10分という短い時間が悔しいけれど、やっと心からの拍手をすることができました。

市田忠義書記局長の質問は、ずばり、ゆきづまった経済の根本的な問題は何かから単刀直入に問いかけるものでした。
空前の大企業の金余り、その一方で民間労働者の給料は、これまた空前の下落。
溜め込まれた資金を、労働者に還流し、消費にまわし、内需拡大をと、実にわかりやすく描きました。

驚いたのは、自民党の席から「その通り」「そうだ」と声があがり、拍手がわくのです。
これだけの格差をつくりだした自民党政治の反省はどこにいったんだ?という疑問はわきつつも、他党も否定できないあまりに明瞭な富の不均衡が生じているのだと、あらためて確信しました。

声援が他党席からあがったのは、内部留保問題とTPP問題。
輸入自由化をすすめて食糧自給率をあげた国はない、という怒りの質問に、「そうだ」「現実をみろ」と、また自民党からの声援です。
質問が終わったとき拍手をしたのは、私たち日本共産党の議員だけではありませんでした。
「政党助成金(の廃止)以外は賛成だ」という声も聞こえてきました。面白い現象です。

「社会保障改革」を掲げながら、制度改悪が止まらない。
医療も介護も大変な現実にこたえず、さらには大企業減税を広げ、証券優遇税制にも手をつけず、消費税増税をやむなしとすることが許されるのか!
怒りをこめての告発に、「そうだ!」と拍手。たとえ自分だけでも、数人でも、ここで拍手しないでどうする!という気持ちでした。

ここまでの道のりは長かった…。
自民党、民主党、公明党、みんなの党、自民党、民主党、自民党、民主党…
時に難行苦行のような気持ちになりながら、質問と答弁を聞いていました。

なにも党が違うから共感できない、のではありません。
そうだと思える質問項目には、同意の拍手もしましたが、ほとんどは「どうなっているんだ、国会は…」という気持ち。

自民党の質問は、マニフェストを撤回して自民党政治に戻れ、という内容。
政権交代を選択した国民の意思をどう考えているのか、首をかしげしまいます。

皇室への尊敬の気持ちが欠如している、とか、国旗・国歌法案に野党時代に反対したのはけしからん、とか、これが日本国憲法のもとでの国会なのかと、危機感を覚えるような質問も繰り返されました。
内心の自由は全ての国民に保障されなければなりません。
しかも、国旗・国歌法案は、国民のなかでも世論が二分していた法案でした。
「反対した人が政権につくのは許されない」となれば、いったいなんのための議会なのか。

民主党の質問も、党内で議論をすべきことを国会で議論しているような…
「国民の生活が第一」のスローガンを言わなくなったのはなぜか、とか、挙党体制が必要ではないか、とか。
そして答弁は、テーマが同じならば、質問者が違っても、同じフレーズで答弁する。う〜ん、これでは自民党時代と変わらない…。

難行苦行のような時間が長かっただけに、市田さんの質問への拍手に力がこもるのも当然ですね。
国民のくらしが見える質問、ゆきづまりを打開する道を真摯に探求する質問。
日本共産党の立場が、国会中継を通じて伝わってほしい、そう思います。

ところで、本会議場のイスは、本当に座りにくい。
机といすが微妙に離れていて、背もたれに背中をつけると机に手が置けないのです。
朝10時〜お昼前、午後1時〜午後4時半、座りっぱなしはつらかった。
今日は寝る前に、しっかりストレッチをしなければ。