日本共産党 田村智子
コラム

【11.01.13】一騎打ちとなった山梨県知事選挙

今年の最初の選挙応援へ

朝6時過ぎ、ラジオから「山梨県知事選挙が今日告示されます」とアナウンサーの声。
自民・民主・公明などが推薦する現職と、日本共産党推薦の大久保令子さんの一騎打ちです。
新しい政治への模索が始まるもとで、この対決構図は、今の政党の状況をそのまま反映したものでしょう。

県知事選挙のニュースの前には、与謝野馨衆院議員が「たちあがれ日本」を離党して、管内閣の閣僚に加わるというニュース。
与謝野氏は、自民・公明政権の閣僚で、消費税増税をもっとも強く主張してきた大臣でした。
政党の区別がなくなり、消費税増税への大連立ともいえるような流れ。国会はまるで「象牙の塔」です。

朝から闘志がわくニュース。朝食の支度や身支度も、寒さも感じずにすすみます。
7時過ぎに家を出て、新宿駅8時発の「スパーあずさ」で甲府駅へ。第一声の応援です。

宣伝カーで待機する大久保令子さんは、緊張を感じさせない、いつも通りの明るく落ち着いた笑顔。
選挙中に着ようと明るい色のコートを買ったときのエピソードを話してくれました。
店員「目立つ色ですか?」
大久保さん「はい、今度の選挙に立候補するんです」
店員「やっぱり大久保さんですね。がんばってくださいね」
そして店員さんが親身にコートを選んでくれたそうです。

山梨県は決算にしめる土木費の割合が全国一を記録し続けているそうです。
政治献金問題で、自宅から金の延べ棒が発見され、汚職問題で逮捕された金丸元代議士のおひざもと。
今も、巨大道路建設や大企業への直接補助など、くらしを脇に置いた政治が続いています。
ふるい政治の流れにいつまで身を置くのか。新しい政治の流れをつくりだす新たな国民の協同をどこまで広げることができるか。

大久保令子さんと日本共産党山梨県委員会の政策協定。
暮らし応援の政策はもちろんですが、私が興味をもって読んだのは、地域経済の活性化の政策です。
山梨県では、県の森林組合や自治体にもよびかけて、林業再生のシンポジウムが行われました。
甲府市長や県・自治体の職員、他党の議員も参加したとのこと。ここで討論された内容が県知事選挙にしっかり生かされていると思いました。

木材はすでに関税ゼロで、安い輸入木材が日本の林業に壊滅的な影響を与えています。
地元の木材を地元の産業に生かす独自施策がどうしても必要です。
学校など公共施設を地元木材で建設・補修する。住宅建設にも利用を促進する。
ここに各地で始まっている住宅リフォーム制度も合わせれば、経済効果は大きなものになるでしょう。

関税ゼロの安売り合戦では、地域経済はだめになる。
立場の違い、政党支持の違いをこえて、真剣に産業・経済の建て直しを話し合ったからこそ提起できる政策です。
こうした率直な話し合いと、現場の要求や知恵を生かした政策を、県の仕事としてすすめれば、今とは全く違う経済振興になるはずです。

山梨では女性の県知事候補は大久保令子さんが初めてとのこと。
初の女性候補を、山梨初の女性県知事に!
大久保さんの元気な堂々とした第一声に、私も大きな歓声と拍手を、皆さんと一緒に送りました。