日本共産党 田村智子
コラム

【10.11.10】「日本農業をつぶすな!」「TPP参加交渉反対」

全国から怒りの3000人超の集会

 
午前10時30分過ぎ、日比谷野外音楽堂。
ステージにずらりと並んだ椅子に案内されました。
「TPP交渉参加 断固反対!」、そろいの鉢巻きをつけて、他党の議員も大勢いました。

ステージからの光景は圧巻でした!
約3000席のいすにはびっしりと人の列。後ろにはむしろ旗。
座席のまわりを、座りきれない人が二重三重にとりかこんでいます。

情勢報告に立ったJA全中の方の話はすばらしいものでした。
日本の農業や自給率の現状について述べるだけでなく、「そもそも関税とは何か」と問いかける報告。
世界には、広大な平地をもつ国、山間地の国、小さな島国、産業の条件は全く違う。その違いを前提にして、それぞれの国の産業を守り発展させるために「関税」があるのではないのか。

大量生産の条件がある国で、他の国の産業を食いつぶして利益をあげる、それが許されるのか。
そうだ!そうだ!と、腹の底からわきあがるような気持ちで拍手を繰り返しました。

「日本の農産物は価格が高い」――本当にそうなのでしょうか。
価格は何によって決まるのか、生産者のまともな収入を度外視した価格こそありえないのでは?
食糧は、命に直接関わる生産物ですから、「高いから買うのを我慢する」わけにはいきません。
だから、政治が生産者のまともな収入にむすびつくよう、価格保障、所得補償をするのです。

それにあらためて、あまりに安く売られている農作物や商品を「なぜこんなに安いのか」と考えることも大切ではないのか。
アメリカやオーストラリアでは、ヘリコプターで種をまき、農薬をまき、収穫後も農薬でカビや虫をおさえることは珍しくないでしょう。
そして、農作物を大量に輸出している国々では、政府が公的資金も提供して強い競争力を保っているのでは?

日本のように、できるだけ農薬を使わずに有機農業でと努力すれば、当然、雑草や害虫とのたたかいがあるでしょう。
山間地での農作業は大きな機械も入りません。そういう農業はもういらないというのでしょうか。
安ければそれでいいのか、考えれば考えるほどに怒りがわいてきます。

昼前に国会にもどり、午後1時、集会から国会へのデモ行進を激励。
隣には公明党、自民党の国会議員がずらり。
議員面会所の向こう側の歩道では、農民連や全労連のみなさんが連帯の座り込み。
拍手と握手と声援が国会周辺に大きく広がりました。
「TPP参加交渉は絶対にゆるさない」
「日本の農業、食糧、未来のために、がんばりぬきましょう」

(写真は私が携帯でステージから撮影したものです)