日本共産党 田村智子
コラム

【10.11.02】シャモ・豚・蜂蜜・しいたけ…これが全て東京産!

東京都農業祭で都市農業の実力に感動

 
明治神宮の境内に野菜や花で飾られた小型トラックが並びました。
花でつくられたゲート、野菜の宝船には見事なねぎの帆。
見ているだけで心が躍るようなお祭りです。

東京都農業際。
JA東京中央会や都内各地のJAが実行委員会をつくり、毎年この時期に開催しているお祭り。
初めて来賓として、党都議団のみなさんと一緒に参加しました。

開会式のあいさつでは、都市農業の大切さが口々に強調されました。
大消費地・東京での農作物生産は、地産地消をすすめるうえでも、CO2削減からも、街づくりの観点からも、その役割の大きさは年々、注目を集めるようになっています。

ところが、政府の「土地活用」方針は「都会には農地は不要」という考え方です。
東京の田畑は「生産緑地」であって「農地」ではないのです。
農家の方々にとっては、土地の相続の際に農地よりも高い相続税となり、都市農業の足かせとなってきました。
都会の田畑を農地として位置づける、その大切な役割を政策に位置づける、政治も動き始めています。

開会式の最後に、小型トラックが列を作り、明治神宮から街にパレードに出発しました。
農業守ろう、農産物の輸入自由化にストップをかけよう、と呼びかけながらのパレード。
他党の政治家も、都庁の役人も、みんな拍手で送り出しました。

 

それから1時間近く、テントが並ぶ会場を楽しくにぎやかにまわりました。
日本ミツバチの蜂蜜を試食。そのまろやかさに驚き、思わず1びん購入。
原木しいたけ、桧原村のひのき、伊豆七島の花やあしたば、町田の牛乳…。
東京の農作物のごくごく一部だと思いますが、見ごたえも食べ応えもいっぱい!

 

農作物のコンクールでは、つややかなナスや大根に「ほ〜」と思わず感嘆の声がもれます。
かぶや大根の種類の豊富さに驚き、土地の名前のついた作物が市場にはほとんど出回らないことを思い知らされます。
練馬大根は名前は聞いたことありますが、細長い姿だとは知りませんでした。

さらに東京シャモのひなたち、東京X豚の子豚まで展示されていて、「かわいい〜」!
でも食用なんだよな…。ひよこたちは半年待たずに肉となり、豚も8ヶ月ほどで食用だとか。「いただきます」の意味をかみしめます。
どちらも「高級食材」で、食肉となるまでの期間は長めだそうです。
「通常豚は6ヶ月、ブロイラーは1週間かけていませんね」

野菜以上に都市部での営農が困難な養鶏、養豚、牧畜。
それでも東京ならではの品種を送り出しているのです。
ちなみに東京シャモは市場には出回らず、店に直送だとか。
以前、人形町でみかけた「親子丼」のお店の長い列、あれも東京シャモを使っているのかと、お店一覧の紙を見入りました。

豊かな食を支える東京の農業! 私もその応援団になるぞ!
いつの間にか両手には買い物袋がずっしり。嬉しい重さを感じつつ、ビル街へと向かいました。