日本共産党 田村智子
コラム

【10.04.05】「国際競争力」という脅しを打ち破る

労働者演説会で志位委員長の演説を聞いて

 
東京で「日本共産党労働者演説会」が開かれました。
メイン弁士は、志位和夫委員長。演説会で志位さんと一緒になるのは久しぶりです。
労働者のみなさんの演説会、どういう話をされるのか、私も興味津々。

労働者演説会、私も話す内容を考えているときに、自分が関わった雇用問題の運動、国会質問、労働相談などなど、次々に話したいことが浮かんで仕方ありませんでした。
自分が日本共産党員として生きていくと決意したきっかけの一つも、学生時代に経験した労働運動でした。
国鉄分割民営化反対の闘争。国労組合つぶし、組合員への信じがたい差別。

こんな政治が許されるのか、人間を苦しめるものをとりのぞくのが日本共産党の立場ならば、私は日本共産党という生き方を選択しよう、と学生時代に考え始めたのです。

「使い捨て」雇用をなくすのが、私の仕事。
人間を抑圧するものをとりのぞく立場に立つからこそ、日本共産党は派遣法の抜け道を絶対に許さない。
その決意とともに、演説を終えました。

小池あきらさんの演説に、会場からはたびたび笑いがおきます。
小池さんの持ち味満載。一気に元気がみなぎるところがすごい!

そして志位委員長。
日本の経済を大きくとらえながら、経済立て直しの道がどこにあるかを具体的に解き明かしていきます。
国内総生産も、雇用者報酬も落ち込み続けているのは、主要先進国のなかで日本だけ。
一方で、大企業の内部留保はうなぎのぼり。
これがゆがんだ経済の姿であることは、誰の目にも明らかです。

ゆがみをただすには、「使い捨て」雇用をなくす、最低賃金を引き上げる、下請けの中小零細業者にまともな工賃を支払う、この道しかない!

ところが、民主党に政権が変わっても、どれも政策がすすまない。なぜか。
「国際競争力」という呪縛にがんじがらめにされているから。

この「国際競争力」という主張をどうみるか、とても大切な提起です。
最近の「しんぶん赤旗」で、大企業の内部留保を様々な角度から検証する実にコーナーが連載されていました。
そのなかで、内部留保が国内の設備投資にまわっていない、増えた内部留保の多くは海外企業の証券、という事実が示され、本当に驚きました。

人件費を切捨て、利益をふくらまし、この利益を原資に海外に生産拠点をつくったり、溜め込んだ資産を海外で活用していた、これでは二重三重に日本経済を瓦解させただけではないか!

「国際競争力」という主張に反撃する、そうだ!と胸がおどりました。
そもそもなぜ世界一儲けなければならないのか、
必要経費をはらわずに「競争」というのはごまかしではないのか、
「国際競争」という日本企業が、儲け競争を仕掛けている張本人ではないのか、
儲けの競走ではなく、社会貢献での競い合いこそすべきではないのか、などなど。
言いたいことが次々と浮かんでくるのです。

高揚する気持ちで、最後に舞台に立ち、小池さん、志位さんとともに固く握手。
大きな声援に、ますます決意がみなぎります。
私たちに怖いものはなにもない! 道理を掲げ、訴えぬくんだけだ!