日本共産党 田村智子
コラム

【10.03.01】川崎市の住宅街で対話ははずむ

園芸、趣味、くらし、そして政治の話題も

 
暖かくなる、という天気予報があたっているのかどうか。
昨日の寒さが残る午前中、JR貨物列車が並ぶ新川崎駅の近くをまわりました。
来春の県議選の予定候補者、むねた裕之さんも一緒です。
(写真はむねたさんの「宣伝グッズ」。自家用自転車の荷台には小型ハンドマイクが入っています)

「しんぶん赤旗」や後援会ニュースを読んでいただこうと、1軒1軒に足を運ぶ活動。
対話のなかで、暮らし向き、政治への意見を直接お聞きするのは、とても勉強になるし、何より楽しい!

小さな縫製工場。玄関にはロール状の生地が山と積まれていました。
「ご商売はいかがですか?」、玄関に顔をだしてくれた「お母さん」に尋ねてみました。
「うちはおかげさまで、仕事はあるんですよ」
紺色、水色などの生地が多いので、「こちらは制服をつくっているのでは?」と重ねてお聞きすると、ドンぴしゃり!
仕事が確かなのでしょう。新入生や新人が新しい制服に身を包む季節を前に、フル稼働で働いているご様子。

「お仕事があるのは何よりですね。今、どこでも町工場が大変なことになっているんですよ」
話をすすめると、「そうですよね。みなさん苦労していますよね」
むねたさんが2月28日付けの日曜版をひろげながら、町工場の家賃や機会リース代への補助をもとめる日本共産党の活動を紹介しました。
「それは大事だね。うちは古い機械でも仕事ができるからいいけれど…」
働く皆さんは、「自分の商売だけよければいい」なんて考えていないことが伝わります。

次に向かった先は、塗装の仕事をしている方。
「仕事はほとんどない。それでも雇われている身だから、まだまし。人を雇っているところは、ほんとに立ち行かない」
こちらも家にいらしたのは「お母さん」で、しばし、玄関先での対話となりました。
「家を直したい、壁を塗り替えたい、と思っている方はほんとは多いでしょう」と私。
「うちだってそうだもの」の答えに、一同、笑い声をたてました。
建築の職人さんの家が、家を直せずにいる時代なんです。
建設国保や消費税のこと、玄関先でも話題はつきませんでした。

玄関で、私の顔をみるなり「田村さん! がんばってくださいね」と満面の笑顔の「お母さん」も。
国民年金の保険料集金を、非常勤職員として担当していたそうです。
「経済的に保険料払うのは難しいだろうという方には、減免の手続きがあることを話したんですよ。せっかくの制度だから、無年金にならないようにって」
家や仕事場に足を運んでいるからこそ、生活の大変さもわかる、年金行政のあるべき姿をみる思いでした。

何件かのお宅では、鉢植えや植え込みの手入れをしながらの話になりました。
万年青(おもと)の鉢がずらりと並んだお宅では、葉に茶色の「ふ」が入るのは、小さな虫が株の葉元に巣くうからだとおしえていただきました。
さつき盆栽がずらりと並んだお宅では、「お父さん」が植木の手入れ。
園芸好きの私は、ついつい、政治から離れて草木の名前や育て方の話になってしまいます。
趣味の話など始めると、初対面の方も自然な笑顔になって、私以上に話をしてくださるので、なんだか得した気分です。

「田村さん、園芸が趣味なだけあるね」と、むねたさん。
梅と桜の花のつき方の違い、なんて話をしながら、庭木の多い住宅街を気がつけば約2時間歩いていました。
このむねたさん、社会福祉協議会がスタートさせている生活資金貸付制度を知らせるチラシを持ち歩き、「もしもの時には、制度を活用しましょう」とよびかけていました。

自営業の方が資金に行き詰まったり、収入が急に落ち込んで家賃や税金が払えなくなるなど、深刻な実態が広がる中で、私たちも運動してつくらせてきた制度がいくつもあります。
ところが国も自治体も、役立つ制度をほとんど知らせていないのです。
「1ヶ月20万円上限で半年間、何つかってもよい資金として貸し出し、返済は20年後から」
むねたさんの説明を聞いて、消費者金融に手を出させないために、こういう制度を本気で知らせないと、と思いました。
だから、対話は面白い! 寒さもだんだん苦にならなくなって、気持ちよく2時間の活動をしめくくりました。




 
植木の話をいっぱいして、自宅のシクラメンを紹介したくなりました。
いただいて3年目のシクラメン。いまからが見ごろです。