日本共産党 田村智子
コラム

【10.02.08】「町工場の火を消すな」に「そうだ!」の拍手

予算委員会の志位委員長の質問

朝のラジオが千葉県匝瑳市長選挙の結果を伝えていました。
子ども医療費無料を掲げた候補者が当選した様子。

市議補選は…と、インターネットで市役所にアクセス!
やりました! 私も応援にかけつけた日色あきひろ候補が見事2位当選!
国保税値上げへの中止を、高齢者・子ども医療費無料化をと、くらしの声にこたえる政策をどうどうと掲げて、これまで市役所で親身に市民のためにと働いてきた実績は、やはり市民のなかに広く支持をえるものだったのだと確信しました。
嬉しい一日の始まりになりました。

午後からは国会へ。いよいよ予算委員会での本格論戦の開始です。
夕方4時からの志位委員長の質問を傍聴しようと集まったのは、聞けば約100人だとか。
比例予定候補で一緒にがんばる、かわえ明美さんの姿も。

かわえさんとは、青年時代、ともに日本民主青年同盟で活動した間柄です。
実は、愛知県に出張したときには、かわえさんのアパートに泊めてもらったこともあるのです。

「かわえさんは、泊りがけで活動しているんでしょう?」
「日帰りの方がきついかな、と思って。1泊か2泊が多いかな」
東海・北陸信越、そうだよな。日帰りで愛知に戻るのは大変だよな。
活動範囲が広がったとはいえ、私は5人の比例候補のなかでは一番面積も狭く、県の数も少ないのです。
他のみなさんの活動は、小旅行のような移動になるんだよなと、敬服します。

午後3時半、議場へと移動が始まりました。
傍聴席がせまいために、30分の入れ替えをするとのこと。
私とかわえさんは、第1陣に加わりました。

大企業の内部留保がふえつづける、一方で雇用者報酬の激減、中小企業の倒産が最悪の事態に。
この解決が日本経済を立て直す道、と前置きをして具体的な政策提言、政府の姿勢を問う質問が始まりました。
自民党席(?)から、「その通り」のかけ声が起こる以外、議場は静まり返っています。

大企業が人件費を無情にも切り捨てて肥え太ったことは、もうごまかしようがありません。
政治の責任でルールをつくり、必要経費の切捨てで儲け競争に突っ走ることをやめさせなければ。
労働者派遣法の改正を、その確かな一歩にすることが、私たちの焦眉の課題。
ところが…。

1年を超えることが見込まれるならば、製造業でも派遣労働を禁止しない、抜け道がしっかり用意されているのです。
この問題を指摘する志位さん。
兵庫県にパナソニックが新たに液晶テレビの工場をつくる。正規社員の募集はゼロ。派遣で「最長3年」で募集。
なんということか! 怒りで息をのんでしまいました。

さらに派遣労働は原則「専門26業種に限定」というが、26業種にはパソコンによる事務やファイリング等の事務作業も含まれている。
派遣法制定の80年代半ばならいざ知らず、いまやパソコンは事務系職場でできない人はいない。
たたみかける志位さんの質問についに鳩山首相も「範囲が広すぎる。検討したい」。
傍聴者の入れ替えで、拍手可の場所に移動した私たちは、「よし!」と声に出していました。

続いて、単価を買い叩かれる中小零細企業の実情に。
下請け企業が正当な価格で仕事ができるように「番人」となる下請け検査官はどれだけいるか。
「66人を84人に増やしました」
100人にも満たないのか!と驚きのどよめき。

大企業に抜き打ちで立ち入り調査を行えるだけの体制をとるべきだ。
優れた技術をもち、いつでも仕事ができる機械もある。この町工場が空前の灯火となっている。
機械のリース代、工場の家賃など、緊急に補助制度をつくるべきだ。
「町工場の火を消してはならない」、渾身の力をこめて訴える志位さん。
その迫力に、最後に答弁に立った鳩山首相が、「町工場の火を消してはならない」と同じ言葉を繰り返しました。

正論が正論として通る時代になった。
これを論で終わらせる、実効力ある政策にしてすすめさせなければ。

テレビの前で、ラジオの前で、どれだけの中小零細の経営者がこの質問をきいていたでしょう。
そうだ!と声を上げ、拍手したのではないだろうか、涙を流して聞いていたのではないだろうか…。

質問終了後、かわえさんと一緒に、国会内の共産党控え室をたずねました。
町工場が集積している地域を、国会秘書をはじめ質問作成スタッフが調査したことが、控え室にいたメンバーの会話でわかりました。
議員の人数が減ってしまい、控え室は手狭になっていましたが、活動内容は決して狭まりはしなかった、そのことを実感しました。

マスコミ用の候補者写真の撮影という、おまけつきで、国会での活動は終了。
「お互いに体に気をつけてがんばろうね」と、かわえさんと手を振って、夕闇につつまれた国会議事堂をあとにしました。

 

 
写真は我が家のシクラメン。休眠からさめてようやくつぼみが色づいたのがわかるでしょうか。白かったつぼみが、いよいよ咲こうとしています。シクラメンは早春の花、が自然の姿のようです。