日本共産党 田村智子
コラム

【09.12.10】秦野市を訪ねました

市長、商工会議所、医師会の方々と懇談

紅葉の山々、目の前には真っ白に雪化粧した富士山。
秦野市役所は秋と冬のいりまじった見事な風景のなかにありました。
この景色は、私の故郷、長野県小諸市を思い出させます。

古谷義幸市長との懇談は、はたの君枝さん、党市議団のみなさんとともに和やかにすすみました。
市長室には、不二家のカントリーマアムの包み。
満面の笑顔で市長さんが手渡してくださったのは、八重桜を使用した新商品です。
地元の企業と市が連携したつくりあげたとのこと。

秦野市はお祝いの席に欠かせない桜茶の約8割を生産しているとのこと。
この八重桜をもっと活用できないかと、新商品の開発がすすんでいるのです。
「これは駅で買えるのですか?」とすかさず私。
子どもたちへのよいお土産になると思ったのですが「まだ販売前なんです」

桜だけでなく、落花生、自動車等の部品など、「ものづくり」を重視したいという市長さんの言葉に私たちも大きくうなずきました。

高校生時代に第11回原水爆禁止世界大会に参加したという市長さん。
秦野市役所の前には広島の原爆の火を受け継いだ「平和の灯」が燃え続けています。
意見や思いが重なり合う懇談となりました。

続いて訪ねたのは商工会議所です。
玄関には八重桜をつかったスパークリングワインのポスター。
ほんのりと桜色に染まったワインの上品なこと。

不況と円高で、自動車関連企業や部品の下請け工場が苦境に立たされていること、
ダンピングを抑えるルールがどうしても必要、
市が購入する物品はせめて地元業者からの購入を促進してほしい、
輸出だけでなく国内需要の伸びが必要、等々、
ここでも意気投合ともいえる懇談となりました。

医師会は、秦野市と海老名市、230人を超える開業医のみんさんが加入しているとのこと。
新型インフルエンザのワクチンをめぐって、国からの情報が全く来ない、トップダウンで施策がすすめられる、これが現場の医師に大変な混乱を起こしていることがよくわかりました。

驚いたのは、秦野市ではワクチンの納入がきわめて少数で、医療従事者さえワクチン接種が終わっていないというのです。
地域格差が生じていないか、疑問はふくらむばかりです。

立場の違いをこえての懇談、日本共産党を支持しているみなさんではないでしょう。
それでも、経済や産業の発展をまじめに願うならば、多くの意見の一致があることをあらためて実感しました。

政治が国民の声で動いた今年、さらに動かすにはどうしたらいいか、
もっと広範な方々との懇談をすすめながら、私たちも新しい努力、挑戦をしていかなければと思います。

帰路はカバンがだいぶ重くなっていました。
秦野市の農協が産地直売の「じばさんず」という店舗を出しているというので、短い時間でもいいからと、スケジュールにはなかったのですが、時間をいただきました。

市長さんからお聞きした、落花生の味噌を買いたかったのです。
ブロッコリーが80円とか、大人の上半身くらいありそうな高菜とか、みかんが大袋で250円とか、本当に買いたいものがいっぱいでしたが、ぐっとこらえて、
落花生味噌、桜の味噌、地元産のピーナッツクリームをもってレジに並びました。
どんな味や香りがするのか、きゅうりやおでんにそえて食べてみようと、うきうき気分。
荷物の重さもまったく気になりませんでした。
さて、お味はどうでしょうか?