日本共産党 田村智子
コラム

【09.11.10】子育て支援を千葉のみなさんと要請

保育所めぐる施策で厚労省と「バトル」も

2日間にわたって党千葉県委員会のみなさんが国会にかけつけました。
県内で集めた様々な要求署名を国会議員に手渡す「議員要請」、そして省庁への要請行動。
毎年、地方議員のみなさんが先頭にたっておこなっているとのこと。

私も昨日は激励のあいさつ、今日は、厚生労働省への要請に参加しました。
「濃霧で電車が止まって大変だったんですよ」
朝からもやがかかったような気候でしたが、海沿いは霧だったのですね。

いくつかのグループにわかれ、私は子育て支援の要請に参加することにしました。
保育所の最低基準をなくすな、と保育士のみなさんの集会もおこなわれたばかり。
どうしても厚生労働省に私も意見をぶつけたかったのです。

「最低基準は、子どもたちの健康や安全面からのナショナルミニマム」
担当者はまず説明します。しかし続けて「待機児童の多い都心部からは土地の確保の問題もある」
最低基準と待機児童の解決は区別してのぞまなければ、「すし詰め保育」になってしまう、
本気で認可保育所を増やすしか道はないのです。

待機児童2万500人強、この数字も過小評価です。
認可保育所に申し込んでも入れなかった子どもの数、これがかつて厚労省が発表していた待機児童数。
今は、保育ママさんや保育料の高い、認可外保育所に預ければ「待機児童ではない」というのです。
それでも2006年度までは、かつての基準でみたら待機児童はどれだけかを公表していました。
この3年間は数字さえ隠しています。

「厚労省が保育所と認めているのは認可保育所だけですよね」
「はい、そうです」
「では、保育所待機児童数は、認可保育所に申し込んでも入れなかった子どもの数を公表すべきではないのですか」
長々と待機児童についての説明。

「待機児童のカウントの仕方を変えるとき、これまでの基準での待機児童数も発表すると約束していたはずです」
担当者は意見をいえず。

カウントの仕方を変えるとき、私も国会でこの問題を何度も厚労省とやりとりしていたのですから、この裏切りは許せません。
これが、「潜在的な入所希望者がいるので、保育所の整備計画が追いつかない」という事態とも結びついているとしか思えないのです。
本当はどれだけ認可保育所が必要なのか、それさえ国民の目から覆い隠すとは!!

それでも政権が変わったことは、要請する側も受ける側も、これまでとは違うやりとりになってきます。
「政治が変わりましたから、財政確保もさらに求めましょうよ。私たちも応援しますから」

かつて保育所不足が大問題になった70年代、一年で2000ヶ所の整備が進んだ年もあるのです。
各地からの深刻な実態。
「2歳の子どもが一人で公園で遊んでいると、市民からの相談があった。調べてみたら、父親は失業中、母親は夜の仕事で昼間は寝ていた。保育所に申し込んでも入れないために、おむつをした子どもが一人で遊ぶ事態だ」
驚きました。

そのほか、学童保育や児童相談所、出産一時金の充実など要請は1時間をゆうにこえました。
時間を切らずに最後まで私たちの話を聞いてくれた担当者の皆さんには感謝です。
同時に、国民から歓迎される仕事を勇気をもってすすめてほしいと思います。

この日の夜は、神奈川県で党後援会の幹事会であいさつ。
早めに桜木町についたので、せっかくだからと港の方まで足をのばしました。

展望台もあるビルものぞいてみたら、ケーキセット2450円の喫茶店!
その下の階では、ケーキセットが980円、その下の階はスターバックス…。
なんというか、すごいつくりです。

夕闇につつまれる日本丸はやはり美しい。
こんな時間があってもいいですね。