コラム
【09.10.29】志位委員長の国会質問を傍聴
政治を前に進める追及に心で拍手!
衆議院の議員面会所に足を踏み入れたとたん、「あ〜!田村さん」と女性のみなさん。
国会傍聴に来られた東京・練馬区のみなさんでした。
来年の選挙での立候補表明をしてから初めての再会だったのでしょう。
何人もの方が感極まった表情で握手の手を差し伸べてくださいました。
私も胸がつまります。
「一緒に傍聴しますからね」と、先に本会議場に向かうみなさんを見送りました。
南関東の各地から集まった方々にも「よろしくお願いします」とあいさつ。
歓迎の表情でにこやかに握手していただけて勇気がわきます。
久しぶりの国会傍聴です。教育基本法改悪のとき以来でしょうか。
あのときの重苦しい気持ちとは全く違う、「どんな展望が開かれるか」わくわくする思いを抑えられません。
衆議院本会議場、狭い傍聴席に座ってまわり見渡すと、一般傍聴席の4分の3くらいはうまっていたでしょうか。
議員のみなさんが入ってくるのも上から見下ろします。
民主党の若手議員が言葉をかわす様子は、実に「にぎやか」でした。
開会してすぐに志位和夫委員長の質問。
かつて口汚いやじが、「小泉チルドレン」から飛び交っていたのが嘘のよう。
新しい政治のスタートを歓迎する――冒頭の一言にわれんばかりの拍手が議場を包みました。
しかし、その後は鳩山内閣への辛口の質問です。
これまでの自民党政治の枠をこえて、失業対策を求める、新たな「派遣切り」を許さない派遣労働法の抜本改正に踏み出すことを求める。
後期高齢者医療制度の廃止先送りは絶対に許されない。
普天間基地の無条件返還以外、沖縄県民の痛切な思いに応える道はない。
変わり始めた政治を、逆戻り、裏切りを絶対に許さない決意にみちて、前へ進める決意と具体的施策をどんどん求めていく。
民主党議員のみなさんからは拍手もやじもなく、静まり返っていました。
質問を終えて、傍聴者との交流会で志位さんは「民主党の新人議員のみなさんに、あなたがたが約束してきたことですよ」と語りかけるつもりで質問した、と言っていましたが、
まじめに政治の転換を訴えてきた議員ならば、拍手をしてしかるべき内容だったと思います。
心のなかでは「そうだ」と拍手した議員もいたことを願っています。
傍聴には、「派遣切り」の当事者の若者二人も参加していました。
「日産でデザイナーとして3ヶ月雇用を25回繰り返してきた」
発言にどよめきが広がりました。
「大企業で働ける、そのことが嬉しくて、正社員と変わらない仕事をしてきた。担当する仕事の幅は広がっていた」
ところが、リーマンショックのあおりで「派遣切り」。
「私は会社にとっては物と同じだったと思い知らされた」
組合に加入し、会社を訴え、同時に厚生労働省に失業給付金の引き上げの要請もしたといいます。
厚生労働省の担当者は「給付額を引き上げると、働く意欲を失わせることになる」と説明。
彼女は「それはどんな調査に基づく、誰の見解なのか」と問いただしたそうです。
月10数万円の収入に突き落とされ、日々の生活が追い詰められていく。
働く意欲のある若者が会社の都合で無理やりに失職させられた実態。
それらすべてが彼女の怒りを駆り立てたのでしょう。
長く続いた自民党政治が、国民不信に満ちていることも、あらためて痛感させられます。
失業者の支援を厚くすれば、いつまでも就職しない、という説明。
医療費を無料にすれば、必要のない診療がふえる、という説明。
私も何度となく政府の関係者から聞かされてきました。
この政治を変えるのは、本当に大きな仕事になるのでしょう。
政治によって苦しめられている人、傷つけられている人が、次々と立ち上がってこそ、この大きな仕事はなしとげられる!
懇談会の場でもあらたな連帯の輪が広がったと実感できる国会傍聴でした。
閑話休題。
国会にかけつける前、昼過ぎまで、神奈川県川崎市であいさつまわりをしていました。
川崎の町の銀杏並木はクリスマスツリーーのように剪定されていました。
まもなくイルミネーションで彩られるのでしょうか?