コラム
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【08.08.17】小諸から戻ってきました
草花にたくさん接してリフレッシュ
どこに出かけるわけでもなく、実家で自由気ままに過ごした夏休み。自由気ままに何をしたかというと・・・庭仕事でした。
5月に2日間かけて手をいれたのは、草むらとなった庭の半分程度。
その後、どうなったかと期待半分、不安半分。
「ひまわりがすごいよ」と、電話で聞いていたのですが、自分の目で確かめて、ほんとに「すごいことになっている」ことがわかりました。
どうしてこんなに丈がのびたのか、2階の窓から手をのばせば届きそうな高さに花を咲かせているのです。
そのそばにばらまいたコスモスの種も、私の肩ぐらいまで丈をのばし、
いくつかの株が咲き始めていました。
これが数ヶ月前には、笹とたんぽぽと赤つめ草に覆われていた庭なのかと、
自分の仕事に思わずニンマリ。
そうなると、残る半分の笹薮が気になって仕方ありません。
足を踏み入れるのも厄介なまでに放置された庭に「乗り込み」ました。
地面が見えないほどに旺盛なのは、笹だけではありませんでした。
「へくそかずら」の親類、外来種のかずらが、あらゆる植物を覆っているのです。
四方八方に伸びている茎(つた)を断ち切ると、強烈な「草いきれ」。
これが名前の由来です。
根っこはたんぽぽのようにしっかり深く根付いていて、とても根こそぎにはできません。
それでも、農作業用の鍬や、草刈用の鍬をふるい、汗をしたたらせながら没頭。
手のひらにはマメができ、腰が悲鳴をあげると、一休み。
3日ほどかけて、地面がしっかりみえるところまで到達しました。
これでは、またすぐ雑草の庭になるし、近所に砂埃が飛んで行きそうなので、
安売りが始まったマリーゴールドをたくさん買い込んで植え付け、
もみじとかえでの苗木も植えてみると、それなりの風情に。
冬越しは難しいかもと思いつつ、桔梗やれんげの種を、むき出しの地面にばらまいて終了。
この達成感がなんともいえません。
「休みにならなかったのでは」と心配する両親に、
「土いじり,庭仕事が一番、リフレッシュできるんだよ」と言ったのですが、どうも本気にしていない様子。
本当なんですよね。
たしかに腕も手も腰も痛くなったりするけれど、それは苦にならない痛み。
これは生来のものなのか、土をいじっているだけでも、なんだか気持ちが安らぐのです。
それに「劇的変化」を作ることが、なんとも言えない喜びです。
高校時代、掃除をしてもしなくても同じような状態になった廊下を本気で掃除をしたことがありました。
ただ「きれいにしてみたい」思いだけだったのですが、
今から考えると、「内申狙い」のように見られてしまったかもしれません。
そんなことをいう人はまわりにいませんでしたが・・・。
当時も周囲の目は気にはなりました。
できれば、誰もいない校舎で思う存分掃除をさせてほしいのに、という気持ち。
だからといって「掃除好き」ではないんです。
そういえば、私の家族はみんな「そう、そう」と首を大きく縦に振ることでしょう。
「劇的に変わった」という達成感、それだけが「好き」なのです。
今回、私がほぼ3日(いずれも半日程度ですが)、庭仕事に没頭できたのは、
先日連れて行った子犬がいたから。
子どもたちは、母親がかまってくれないのも全く気にせず、子犬と遊ぶことに夢中でした。
それだけに別れはつらかったようですが・・・。
実家を出るとき、それまでは私たちの「お出かけ」を静かに見送っていた子犬も、
私たちの足元にじゃれついて離れず、「行かないで」のメッセージ。
分かるんですね、別れが。
特別なことを何もしない、それでも満足感いっぱいの数日。
「また来るからね」、次に来るときには子犬と庭がどうなっているか。
夏休みが終わるときの少しの「寂しさ」を、「次への楽しみ」につなげたいですね。