コラム
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【08.06.03】雨の厚労省前で被爆者のみなさんが座り込み
命の線引きを許さない熱い思い
雨の厚生労働省前、原爆症認定の線引きを許すな、と被爆者の方、支援者の方が座り込んでいました。医師として原告団を支えてきた谷川智行さんと一緒に、激励のあいさつ。
私たちの方が励まされているよな、と実感しながらマイクをにぎました。
大阪でも熊本でも、原爆症認定を却下した国が敗訴。
被爆者のみなさんが、人生をかけて、命をかけて、訴えてきたことがどれほどの力を持っているかを示しています。
ある被爆者の方の言葉が新聞に紹介されていました。
原爆投下直後、苦しむ人たちを助けることができず、命の線引きをしなければならなかった。
今また、原爆症と認めるかどうかで、被爆者の線引きをすることは許せない。
被爆の苦しみが今日までやわらぐことなく刻まれている、その重みに圧倒されました。
雨に負けずにリレートークが続く厚生労働省前。
弁護士のみなさんも、厚生労働省の役人にむけて思いをぶつけていました。
「私たちは10連勝、20連勝したいわけではない」
裁判に勝つことが目的ではない、国の決断を求めているのだ、ということを強烈にアピールする言葉に、胸が熱くなりました。
弁護士のみなさんの厳粛な姿勢を垣間見る思いです。
時間がない被爆者のみなさんに、これ以上の裁判闘争をさせず、国の決断を下すときではないのか。
夜を徹しての座り込み、夕方からは若者たちも支援に駆けつけるとのこと。
世代をこえての運動は、いまが正念場です。