日本共産党 田村智子
コラム

【08.03.20】イラク戦争開始から5年

戦争に絶対に協力しない日本を、今こそ!

一昨日、昨日と、街頭での宣伝でも「イラク戦争から5年」と話さずにはいられませんでした。
この5年で、テロは急増、イラクに大量破壊兵器はなく、フセイン政権とアルカイダのつながりも証明できない(直接的なつながりなしと、アメリカの調査報告が提出されています)。

なんのための戦争だったのか。
この問いかけは、戦争を起こした米英両国だけでなく、世界で真っ先に「支持」表明した日本政府にも向けられなければならないのです。

イラク国民が15万〜20万人、武力によって命を失っているという調査もあります。
人数把握ができないほどの犠牲。
これほど人間の尊厳を傷つける死があるでしょうか!

私は死者の数が示されるとき、その一人ひとりに名前があり、家族があり、これからの人生があったのだと思うようにしています。

高校生の新聞をつくっていたとき、核兵器の問題を学ぶ高校生たちが、
原爆犠牲の重みを実感するために、自分の友人・家族などの写真1万人分を集めて展示するというとりくみを知りました。
そうやって高校生たちは、数の重みを実感しようと試みたのです。

最近、『戦争熱症候群』(薄井雅子氏著 新日本出版社)という本を一気に読みました。
アメリカ在住の女性が、アメリカ国民にイラク戦争が何をもたらしたのかをルポルタージュしているものです。
また、国際女性デーに参加して、堤未香さんの講演を聴く機会もありました。

アメリカのなかでも、「この戦争はなんだったのか」という問いかけが始まっていること、
イラク戦争で軍需産業が巨額の利益をえていること、
軍隊に入隊しているのが、母子家庭の青年、貧困世帯の青年であること、
傭兵派遣を目的とする会社が急成長していること、などなど。

本当に腹立たしい事実にあふれていて、「人道目的の戦争などありえない」ことを、事実で確信しました。

私たちの国がイラク戦争を「間違っている」といえる国なること、
それが、イラクの人たちへの私たちの責任です。

雨のなか、集会、デモ、宣伝などとりくまれた方もいることでしょう。
戦争に絶対に協力しない日本を! みんなで1歩をすすめましょう。