日本共産党 田村智子
コラム

【08.03.19】最低賃金保障を障害者にも

洗びんリサイクルセンターを訪問

きょうされん洗びんリサイクルセンター、昭島市にある障害者のみなさんが働く作業所を訪ねました。

山積みにされたケース、様々な種類のびんが入っています。
大きな機械で、きれいに洗浄されたびんが次々と流れていきます。
共同作業所でこれほどの規模の事業所をみたのは初めてです。

使用済みのびんを買い取って、洗浄して売る、今日の環境問題からもとても大切な事業。
けれど、事業所は全国でも3箇所とのこと。

洗びんの現場は床にも水が流れていて、「冬は寒いのでは?」と尋ねると
「冬は寒く、夏は暑いんですよ」と所長さん。
そのうえ、大量のびんを運ぶには力が必要です。
プラスチックのキャップをはずしたり、びんの種類をわけたり、熟練度ももとめられるでしょう。

ここに通う障害者の方は、自分で通勤できる方。
「働く意欲もありますから、最低賃金を保障することが目標です」
所長さんの言葉に、認識をあらたにさせられました。

施設全体を視察させていただき、所長さんから障害者自立支援法の影響などお聞きしました。
「支援」とは名ばかりの実態に、怒りを抑えられません。

運営費補助が1000万円以上減額、それをほとんど人件費でカバーしたため、
月20万円に満たない収入しか得られない職員も出てしまったとのこと。
とても生活が成り立たない、将来見通しが立たない、と退職せざるをえない職員も。

欠陥だらけの法律が押し通され、長年の障害者のみなさん、家族のみなさん、支援者のみなさんが築いてきたものがつぶされていく…。

作業所を障害者の仕事の場として認めてほしい、
仕事をするのに利用料をとらないでほしい、
最低賃金保障ができるような運営を応援してほしい、
叫びにも似た訴えです。

今、本当に窮地に立たされている方々が大勢おられるでしょう。
でも、こんな政治は絶対に長続きしません。
がんばりましょう。必ず政治を変えましょう。
心のなかでエールをいっぱい送りながら、雨の中を歩きました。