日本共産党 田村智子
コラム

【08.01.31】月末はたくさんの出会いがありました

人生にふれる瞬間を実感

1月最後の1週間は、とってもとっても大変な日々でした。
街頭宣伝や、新春のつどい、「党を語るつどい」など、日程があらかじめ入っていたところ以外に、
2時間程度の時間がとれれば、地域をまわって有権者の皆さんとの対話をすることにしたのです。
もちろん、その際「しんぶん赤旗」の購読もすすめます。

地域をまわるには自転車が一番効率的。
でも1月の寒さの厳しさは身にこたえました。
午後6時頃に、三多摩方面から帰路についたときには身体が冷え切ってしまい、
駅のホームで暖かい缶ココアを買って、手やお腹をあたためながら帰路についた日もありました。

けれど、訪ねた先での対話はとても内容の濃いものでした。

85歳で美容院を今も経営する女性。
「戦争のときはどちらに」とお聞きすると、「女学生だったよ。三河島にいたね」
そして学徒出陣を見送ったこと、恋人を戦地に送ったことを話してくださいました。
「姉の恋人が出兵するとき、駅まで一緒に見送りに言ったね」
「涙をこらえられなかった姉を、柱のかげにぐっとひっぱっていって、姉さん、泣いたらだめよってね。憲兵が見張っている、泣いて送り出したりしたら、非国民だと何をされるかわからない、そういう思いをみんながしたね」

たばこ屋さんの「ご主人」。
竹を育てて芸術的なつりざおを作っておられる方でした。
「もっといいものを見せてやるよ」と、店のショーケースの写真をみるうちに、その隣に銀杯を発見。
「これは?」と尋ねると、「捕虜になって、政府からはそれだけ」とのこと。
「シベリヤ抑留ですか?」の問いかけに、シベリヤでの体験談が始まりました。
ニコニコとしていた顔が、ひきしまって、笑顔でもその真剣さが違いました。

お二人とも、日本共産党とはそれほど深いつながりはありません。
私とは初対面。それでも、こんな人生に触れる話をお聞きできたことに感動しました。

私たちの対話活動は、人生にふれる機会でもあることを実感します。
その一つ一つが、私の血となり肉なる。
「しんぶん赤旗」にも、たくさんの方々の人生と出会えるんですよ、そんな「すすめ」も、この活動のなかで実感がわいたことです。
読者が広がったかどうか、共産党を支持してくださる方が広がったどうか、それだけではない、それを上回る深いものを得られたように思います。

さて、土曜・日曜も、仕事にあけくれた父と母のもとで、子どもたちはどうしたか。
遊んだり、剣道の試合だったりだけでなく、
息子はにわか「パティシェ」となり、またまたお菓子作りを楽しんだ様子。
将来が楽しみではありますが、できれば味噌汁やおかずも、と思うのは親の身勝手でしょうか。(写真は息子作の「デザート風ずんだ餅」)