日本共産党 田村智子
コラム

【07.10.23】横田基地の中に入りました

横田基地の中に入りました

 
党都議団の視察に同行しました。
貸切のマイクロバスで正面のゲート前へ。
ライフル銃(重量感のある銃でした)を持って、検問の男性(日本人とのこと)が近づいてきました。横田基地がアメリカ合衆国であることを実感する一瞬です。

視察は、アメリカ軍の再編で横田基地がどうなるのか、石原都知事のいう「軍民共用」がどの程度検討されているのか、などを直接見聞きするためのもの。
どこまで説明をするかは未知数のまま、基地に入っていきました。

全体としては「ウェルカム・ムード」。
「日本国民と親しくなり基地の役割を理解してもらおう」というスタンスが、日本共産党を相手にしても貫かれています。

米軍の広報担当の大尉(だった思います)が、歓迎のあいさつをして立ち去ろうとするところを、「ぜひ質問にこたえてほしい」とひきとめての懇談。
米軍再編は、「トヨタ自動車とおなじように、コストを小さくして機能を維持すること」と説明。
イラクやアフガニスタンにも横田基地から軍用機が派兵されていることも認めました。
「以前は、横田に派遣されている2年間は横田基地内の任務だったが、2ヶ月〜半年は世界のどこかに出向している」

たんたんと、時にジョークをまじえながらの説明。
基地という張り詰めた空気を想像していただけに、なんだか不思議な気持ちでした。
「横田基地は、空輸部隊。戦闘部隊ではないので、訓練も輸送が中心」
「人殺しの部隊」ではないことを強調しているようにも思えます。

横田基地の歴史の説明もうけました。
敗戦後、日本が軍隊をもたない道を歩むことになり、「代わりに守ってほしい」ということで米軍基地が造られた――う〜ん、そういう説明か…。

それでは「もう守ってもらう必要はありません」「私たちは武力で国を守る道を歩みません」と伝えれば、基地撤去できるじゃないか! とも思いました。

説明後、基地の外周をマイクロバスで1周しました。
広い、滑走路の端から反対の先端をみればかすんでいるほど。
ゴルフ場、屋内スケート場、屋内プール、映画館、食堂、パン工場…。
「思いやり予算で造られたものは?」と質問すると、案内の基地職員は「新しい施設は全部でしょう」と悪びれずに答えていました。

それなりのスピードでまわっても1周するのに20分はかかりました。
ここが開放されたならば、どんな光景になるのだろう。
都民にとって必要な施設や道やすてきな公園ができたらどうなるか。
正門を出て、渋滞の始まった道路をすすみながら考えていました。