コラム
【06.12.21】72時間の座り込み
72時間の座り込み
厚生労働省前に高齢者のみなさんが72時間に及ぶ座り込みを続けています。
その最終日の今日、私も1時間一緒に座り込んできました。
香川県から来ているという88歳のTさん。
「お元気ですね」と声をかけると「胃を全部取っているので、一日パン1個をゆっくり食べてます」とのこと。恐縮してしまいました。
元気だから座り込んでいるわけではなく、座り込まずにはいられないのです。
初日の19日、座り込みの前を通りかかったのが縁で、その心意気に共感し、飲み物や食事の世話をしている女性もいました。
「政治家をめざすなら、何がなんでも勝つという心意気がオーラにならないと」と、強烈な激励をいただきました。
1時間、政治のこと、憲法のこと、座り込みの歴史(30年以上前からの運動だそうです)などなど、話題に事欠きませんでした。
座り込みが始まった当初は、「七輪でさんまを焼く人もいて困ったよ」とか。
予算案編成の日々、各省庁でも深夜2、3時まで部屋の電気が灯っているのが見えたそうです。
「それだけ残業して、こんな予算案しかできないんじゃなぁ」
「働き甲斐が感じられないでしょうね」と私。
1時間はたちまちたってしまいました。
みなさんと握手をかわし、高齢者に座り込みをさせるような冷たい政治の転換を誓い合い、霞ヶ関をあとにしました。
余談ですが…
今日は朝から学校の持久走大会。「応援にこられないの?」と子どもたち。
「おじいちゃん、おばあちゃんたちが、夜も寝ないで、この寒い中、外で座り込んでいるの。どうしても応援にいかないと」と話すと、目をまんまるにして驚いていました。
「どうして、座り込んでいるの?」と問う息子に、「病院に行きたくてもお金がかかりすぎたり、お年寄りが安心して暮らせなかったり。それを変えてほしいって、安倍首相たちに伝えるんだよ」と答えると、大きくうなずいていました。
「がんばって走るんだぞ」と送り出すと、元気な「はーい」帰ってきました。
さて二人とも完走したかな?