コラム
【06.09.13】足立若者サポートステーションへ
足立若者サポートステーションへ
昨日、政府からも説明をきいた「モデル事業」、若者サポートステーション。
都内では、立川市と足立区で運営をしています。
足立のステーションに視察にうかがいました。
あだち若者サポートステーション(AYSS)の運営主体は、福生市に本部があるNPO法人青少年自立援助センター。
ひきこもりの青年への支援など、自立支援の活動を30年以上とりくんでいるということです。
AYSSの責任者・松野さん(30代半ば?)も、この法人の団体職員です。
Tシャツ姿、若者と同じ目線の運営なのだとわかります。説明も対応もとても丁寧で、誠実な人柄が伝わってきます。
若者の就労支援が、単純なものではないことがよくわかりました。
社会との関係がないまま生活している若者たちと、時間をかけて、話ができる関係をつくる。
社会活動への意欲が芽生えることによりそい、若者自身が何をしたいのかを自覚できるよう援助し、実際に活動参加するところまで一緒に歩んでいく。
その先に、就労活動が開けていく。
ある女性は、アルバイトで働き始めたけれど、自分という存在が必要なのかがわからない、という相談をしたそうです。
話していくうちに、ボランティア活動をしてはどうか、ということになり、スタッフが、いっしょにボランティアセンターにいって登録するところまで支援したとのこと。
実際に、ボランティア活動に参加して、やっと自分が必要とされているという実感をもてたといいます。
学校で勉強から取り残され、社会参加の機会さえ失った若者。
就職したけれど、職場のいじめや競争に深く傷ついて、社会との関係を絶ってしまう若者。
人との関わりに怖れを抱く若者。
競争最優先の教育や社会が、何をもたらしているのか、つきつけられた思いです。
就労までの道のりがジグザグであっても、投げ出さずに支援する、この粘り強さ。
どんな困難をかかえた若者でも、しっかり寄り添っていくという姿勢。
これが、教育にも企業にも、政治にも求められています。
松野さんと二人三脚で、区内を歩き回って支援している、区の就労支援室長さん。
行政の新たな発展が、ここにあるのではと、希望がひろがります。