コラム
【06.05.09】保育園の経営者の方々と懇談
都内のいくつかの民間保育園の経営者の方々が、「懇談をしたい」という申し入れを受けてくださいました。
訪ねたのは目黒区内の私立の福祉会館。とても居心地の良いお部屋を見渡すと、壁の一角にパイプオルガンが。
「毎日、誰かしらかが練習に来ていますよ」とのこと。
私も10年間、民間の保育所に子どもを通わせてきた一人です。
保育士さんも、施設長さんも、決して高くない給料で献身的にがんばっておられることを垣間見てきました。
「公立保育所をどんどんなくして、その次は民間保育所の補助金を減らすことになるでしょう」
「本当は人手がもっと必要なのに、安上がりな保育の方向に向かっているのが腹立たしい」
企業が運営する保育所の様子、一時預かりも学童保育もとメニューを増やして大変な運営になっている保育所、公立保育園の民営化で入札までして安上がり保育を競わせているようだ、などなど、実態を知れば知るほど、子どもの育ちを大切にしない保育行に胸が苦しくなります。
息子が3歳のときに保育士とのコミュニケーションの不足から、息子につらい思いをさせてしまった痛恨の経験があります。
子どもに寄り添える、一人ひとりの育ちをゆったりと見守れる、そんな保育を誰もが望んでいるはずです。
それには手間もお金もかかるのです。保育に「最小のコスト」を求めるとは何事か!
この事態を変えていきましょうという思いは同じ。
手作りの梅ゼリーをいただき、最後には「歌を」と言われて「アニー・ローリー」まで歌って、重い話から少し気分が晴れやかになりました。