日本共産党 田村智子
コラム

【06.03.04】北区で水害、振動、ダイオキシンの現地視察

先月17日、首都高速道路株式会社などへの要請を、北区の区議会議員さんらといっしょに行いました(2月17日「出来事」参照)。
その際、「ぜひ現地をみたい」とお願いをしたことに、地元のみなさんがこたえてくださいました。

決壊した護岸は修繕され、鉄骨のつっかえ棒まで設置されていました。
東京都との協定どおりにつくった護岸との差は、一目瞭然。まったく異なる工法がとられたことがわかります。
護岸工事のため地盤掘りさげをしたことで、周辺の地盤沈下が起きているとのこと。家の傾きは、屋根が隣の建物にくっつきそうになっていることでよくわかります。
そして振動、現場のそばにいくと太鼓のような音が、車の通行とずれて生じています。
高速道路がつくられたことで、これまでの住環境がまったく異なってしまう、それは住民のみなさんにとって耐え難いものでしょう。
住民のみなさんが納得のいく対策がとられなければ、失うものがあまりに多すぎます。

次に訪ねたのは、豊島5丁目団地。基準値をはるかに超えるダイオキシンが表土から検出され問題となっている地域です。
青いビニールシートが植え込みの一面に敷かれ、土嚢が点々と置かれています。
公団団地のなかでは、盛り土をした箇所もあり、桜の木が根元を50センチ埋められています。
園庭を囲われて「立ち入り禁止」とされた保育園。

なぜ汚染土壌がつかわれたのか、土を取り除くとしたらどこに保管するのか(ドラム缶6万5000本分だそうです)、問題の深刻さにうなってしまいました。
住民のみなさんは心配をかかえつつ元気。自治会の市場では、ここで生まれ育ったというご婦人の元気なお話に聞き入ってしまいました。
環境汚染の放置が次の汚染を生むことを目の当たりにして、国の対策の必要性をあらためて感じました。