日本共産党 田村智子
コラム

【08.11.13】なくせ貧困!守れ雇用!の大集会

日比谷野音をうめつくした5500人

正午、日比谷に到着すると、軽快な管楽器の音が響いていました。
政治的な集会では珍しい音色です。
野音の舞台には「薗田憲一&ディクシーキングス」のメンバーが陽気なメロディーで参加者を激励するよう。

11・13中央総決起集会の会場は、オープニングから席がいっぱいの状態。
座りきれない人たちの列は、会場をがぐるりと一周していました。
怒りの声をあげずにはいられない、何か行動を、その思いの広がりを実感する瞬間です。

労働組合、女性団体、市民団体、高齢者の団体、農民団体、中小業者の団体…
世代や業種の違いをこえて、こんなに一体感をもてることに感動を覚えます。

 

 
集会では、迫力満点の志位委員長のあいさつに続いて、
落語家、林家一門のおかみさん、海老名香代子さんが激励のメッセージとして登壇。

恥ずかしそうに小走りで舞台の袖から登場する姿に温かい笑い声が広がりました。
優しい声で、落語家一門らしい笑いをまじえてのお話は胸にしみました。

「看護婦になりたくて一生懸命勉強しました。けれど1954年、戦争孤児となり、勉強もできなくなりました」
「歯磨きができるのは幸せなことです。戦争孤児となった私は、歯ブラシがなくて指で歯をこすっていました。ゴムがのびきったパンツをはいていました」
会場がしんみりとなったところで、次の一言。

「今、ゴムがのびきったパンツをはいている人はいますか? いたらゴムを入れ替えてください」――うまいなぁ〜と、つくづく思います。

働く人たちへのエールも心がこもっていました。
「看護婦さんがつらそうに働いているのは、みるのが本当につらいです。笑顔で働けるようにしましょう」
「働く皆さん、死ぬほど働いてはだめです。みんなが心穏やかに、幸せになれるようにと願っています」

 
続くリレートークは、連帯連帯また連帯。
労働組合が、農業者に大きな声援をあげる。年金者のみなさんが、派遣会社の無法を訴える若者に熱烈な拍手を送る。

どの分野、階層も、「もう我慢できない」「このままでは廃業だ」「つぶされてたまるか」という気持ちにあふれているのです。

中小業者への銀行の貸しはがし、「毎月25万円滞りなく返済しているのに、突然、5000万円を一括で返済するよう求められ、払えなければ土地も財産も取り上げるといわれる」
農家のみなさん、「千葉では減反のおしつけで、新米をブタのエサにさざるをえなかった。ブタには新米、人間には汚染米、こんなバカな話があるか!」――そうだ!!!の大合唱。

なんという政治でしょう。
大銀行は税金を直接投入して利益を守る、その大銀行は投機に走り、ツケを中小零細業者にまわす、こんな理不尽なことはない!!!
米、牛乳が、ペットボトルの水より安い、それで農家への支援は「甘え」だという。
ものづくりをここまで足蹴にする政治のあまりのひどさ。

ことは深刻の度を急速にましています。
今すぐ、政治を動かさないと、とりかえしのつかない亡国の道を歩むことになりかねません。

集会後、久しぶりに国会までのデモ行進にも参加しました。
議員面会所の日本共産党国会議員団とともに声をあげました。
この議席をもっと増やさないと、私も早くデモを迎える一人にならないと。