日本共産党 田村智子
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【13.06.06】保護者制度を温存 精神保健福祉法 田村氏が指摘

 参院厚生労働委員会は5月30日、精神保健福祉法改定案を日本共産党、社民党以外の賛成多数で可決しました。

 反対討論で日本共産党の田村智子議員は、精神障害者の治療などの責任を親権者に負わせる「保護者制度」は廃止するものの、本人の同意を得ない「医療保護入院」の要件に家族などの同意を加えることは「実質的に保護者制度を温存するものだ」と指摘しました。

 田村氏は質疑で、精神障害者本人の権利擁護のため弁護士が代理人となることが広がっており、家族が代理人の役割を果たすことは、本人の意に反した強制入院につながると指摘。「医療保護入院」の同意対象を家族から「3親等の扶養義務者」へと広げることは、「医療保護入院の要件を事実上緩和する」ものだと批判しました。

 田村氏は、社会的入院解消をすすめる地域体制整備コーディネーター配備の補助金廃止によって、地域移行支援事業所などの経営が困難になっており、社会的入院解消への本気度が問われると指摘。田村憲久厚労相は「医療、福祉と連携し、総合的に移行を進める仕組みをつくる」と答えるにとどまりました。
(6月6日(木)しんぶん赤旗より)