【11.07.28】内閣委員会――障害者基本法改正法案への質問
障害者の定義、社会的障壁の除去について
○委員長(松井孝治君) この際、お諮りいたします。
委員外議員田村智子君及び福島みずほ君から障害者基本法の一部を改正する法律案についての質疑のため発言を求められておりますので、これを許可することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(松井孝治君) 御異議ないと認めます。
それでは、まず田村君に発言を許します。田村智子君。
○委員以外の議員(田村智子君) 委員外発言を御了解いただき、本当にありがとうございます。日本共産党の田村智子です。
障害者基本法の改正は、障害者を権利の主体として施策を前進させる一歩であると考えますが、障がい者制度改革推進会議での議論の途上で閣議決定の日程が優先されてしまった、これは大変遺憾です。当事者参加が大原則であると、この姿勢が政府に貫かれるよう、まず求めるものです。
第二条の障害者の定義についてお聞きをいたします。
「障害及び社会的障壁により継続的に日常生活又は社会生活に相当な制限を受ける状態にあるもの」、この法文について、例えば難病による心身機能障害も含まれる、断続的なもの、周期的なものも含んで幅広くとらえるものと、これまでの審議の中ではっきりとした答弁がありました。
それでは、今後制定される障害者総合福祉法、当然、改正される基本法の定義、そしてこの国会での答弁を踏まえたものとなると考えますが、厚労省、いかがでしょうか。
○政府参考人(木倉敬之君) お答え申し上げます。
昨年の六月に閣議決定をされております「障害者制度改革の推進のための基本的な方向について」の中におきましても、この新しい障害者総合福祉法におきましては、制度の谷間のない支援の提供、個々のニーズに基づいた地域生活支援体系の整備等を検討するということとされております。
それで、この具体的中身につきましては、現在、推進会議の下の総合福祉部会において、この障害の範囲、対象者についても御議論いただいております。この八月には御提言をいただけるというふうに伺っております。今回の基本法の改正の趣旨、これも踏まえて総合福祉部会において御議論がいただけるものというふうに承知しております。
○委員以外の議員(田村智子君) 内閣委員会での答弁では、断続的なもの、周期的なものを含むとはっきりとした答弁がありますので、これが基本法の法文の解釈であると、この理解で是非施策を進めていただきたいと思います。
続いて、第四条にかかわってお聞きをいたします。
改正案では、障害者に対する差別を禁止した現行四条に第二項を加えて、社会的障壁の除去を怠ることが差別禁止条項に違反すると明記がされました。また、この社会的障壁の除去に当たっては、合理的な配慮を行う義務が明記をされました。
この義務は誰に課せられるものなのか。この中には国や公共団体が含まれるのか。また、「合理的な配慮」という文言は障害者の権利条約にある合理的配慮の定義や解釈を踏まえて解釈されるべきだと考えますが、この点についていかがでしょうか。
○国務大臣(細野豪志君) 田村委員御指摘のとおり、今回の改正案では、合理的配慮をしないことが差別であるという障害者権利条約の趣旨を踏まえて、この第四条二項において御指摘のような規定が設けられております。したがいまして、必要かつ合理的な配慮がなされなければならない旨のこの規定というのは、まさに条約の趣旨が法文上反映をされたものということでございます。
そして、問題は、この合理的な配慮というのを誰がどのような配慮をすることまでを指すのかという具体的な内容になるわけでございます。当然、政府や自治体というのはその主体になるわけでありますが、問題は私人がどこまで、どういった形で配慮が求められるのか、ここが非常に難しい問題になってこようかと思います。
具体的な内容については、現在、障がい者制度改革推進会議差別禁止部会において、先ほど御指摘の点も含めて、障害者権利条約の趣旨に十分に鑑みながら、障害を理由とする差別の禁止にかかわる具体的な法制度を検討するということにしておりまして、その中で整理をされていくものというふうに承知しております。
○委員以外の議員(田村智子君) 最後に一言申し上げます。
この基本法は、理念法であるにもかかわらず、先ほども指摘があったとおり、「可能な限り」という文言が何度も出てきます。国民に直接かかわる基本法で可能な限りという文言が記されている法律はほかにはありません。是非、この改正から更に前進が図られる、基本法についても更なる前進が図られるということを強く求めまして、質問を終わりたいと思います。
発言の機会をありがとうございました。