日本共産党 田村智子
コラム

【12.09.23】雨にも右翼にも過剰警護にも負けず

千葉県袖ケ浦市の演説会

「土曜日休日」が普及していると、連休のありがたみが少ないでしょうか。
(私立高校に通っている息子には「ありがたかった」はずなのに、祝日と気付かず、いつもの時間に起こしてしまいました。ごめん…。)
我が家は、私が日曜日も仕事、娘は2学期の中間試験目前、そのうえこの悪天候。
それぞれが自分のことに時間を使う「連休」となりました。

スコールのような雨のなか、私が向かったのは内房線の袖ケ浦駅。
途中、千葉駅で内房線に乗り換えた時にはっと気がつきました――どこかに傘を置いてきた!
駅には迎えの車が来ていますように、帰路に傘を回収できますようにと祈りながら電車に揺られました。

袖ケ浦駅、前の方の車両からホームを見ていると、「えっ、ホームの屋根がなくなった」!!
電車が止まる直前、後ろの車両めがけて走りました。傘もなく、雨は今まさに土砂降り状態。屋根の端にたどりついたところでドアがあき、ぎりぎりセーフ。
JR東日本さん、これ、なんとかしましょうよ。ホームの屋根は、せめて車両の長さまでつけましょうよ。

迎えにきていただいた車に乗り込んで、いざ演説会場へ。
ところが、会場目前の枝分かれした道に警官が何人もいて、警察車両だけでなく、なんと道路をバリケード封鎖しているのです。

日本共産党の演説会があることを知って、右翼の宣伝カーが妨害走行をしているのだそうです。
それにしても、道路封鎖はやり過ぎです。
立ち往生した私達の車に警官が近づいてきました。
「演説会の弁士なんです。入れてください」
「車が通り過ぎるのを待ってください」――にべもない対応。

待つこと数分。嫌な音が近づいてきました。
「日本から出ていけ〜」とがなりたてる音。どんな大群がやってくるかと思ったら小さなジープみたいな車が3台、のろのろと走ってきます。

たったこれだけの右翼に、この警護?
これれは「警護」ではなく、演説会への妨害ではないか?
会場に行く道を封鎖され、ものものしい警護で包囲する。しかも主催者は警護依頼をしていないとのこと。

尖閣諸島の問題などの領土問題で、戦前を思わせるような、アジアの国々への攻撃的な主張が飛び出しています。
マスコミの報道も、どうやって領土問題を解決するかという、冷静な報道よりも、火に油を注ぐような、あるいは解決は困難ではないかと思わせるような報道が続いています。

ニコニコ動画で、志位委員長が尖閣問題を時間をかけて話したことが大反響を呼んでいます。どうやって解決したらいいのか、これこそが両国国民の関心事ではないのか。

右翼が通り過ぎ、バリケードがやっと解かれ、あっという間に会場に到着。
無事に演説会が始まっって、自分の演説の最初に思わず、「雨にも右翼にも、過剰警護にも負けないのが日本共産党」と言ってしまいました。

この演説会、市民弁士が3人立ったのですが、みなさん予定時間の5分で、袖ケ浦の2人の党市議を応援する、すばらしい演説をしてくださいました。
20代の建設職人の男性、弁護士、不当解雇を撤回させた労働者。
みんな運動、たたかいの中で、日本共産党と結びつきをつくってきた方々です。

市議の1人は、青年時代からの知人、しのざき典之さん。
おとなしい、穏やかな性格の方だと記憶していたのですが、市議としての活躍はその記憶を書き換えてくれました。

産廃業者の住民説明会、業者からの圧力・妨害に屈せずに質問攻めにして、埋め立て計画を撤回させる。
市議会で、業者と政治家の癒着問題を追及し、なんと懲罰決議をあげられてしまう。ところが住民運動でこれを跳ね返す。
道理ある政策・要求は、どんな困難ものりこえて実現するまでがんばる――日本共産党の立党の精神を体現する奮闘です。

もう一人、となみ久子さん。初々しいお母さん議員。
5か月の子どもさんを連れて演説会に来ていました。今年初めにお会いした時にはお腹が大きかったことを思い出しました。
となみさんも、公立保育園の民営化計画に対して、地域のお母さん・お父さんと一緒に運動をすすめ、その見直しを実現しています。

こんな素敵な議員が、日本全国に大勢いるんですよね。
「草の根」で政治を動かすとは、どういうことか、私も実感できました。
これを消費税増税の中止につなげていくぞ!