日本共産党 田村智子
コラム

【09.05.01】80回目のメーデーおめでとう!

代々木公園にむかうみなさんに手をふって

原宿駅で山手線をおりると、すでに人の列。
いつもはとにかく若い人が多いこの駅に、老若男女の集団が次々に降り立ちました。
メーデーは、5月1日だから「メーデー」なんだぞ、と思いながら私もその列のなかに入りました。

会場に向かう道、日本共産党の大きな宣伝カーから声が響いていました。
笠井亮衆議院議員、吉田信夫都議団幹事長、そして予定候補者のみなさん、にこやかに手をふって激励のあいさつです。

私も激励の列に加わりました。
「第80回メーデーにご参加のみなさん…」
スピーカーから流れる一言に、そう80回という節目なんだよなと、ちょっと胸が熱くなりました。

第1回メーデーは1920年、大正デモクラシーの時代です。
上野公園に5000人。
労働者の互助会として、経営者たちの肝いりでつくられた友愛会が、経営者と一線を画して労働組合としての歩みを決定的にしたのも、このメーデー。

メーデー宣言は
「世界万国の労働者とともに、労働者階級の解放と万人の自由とを絶叫す」
と書かれたのです。

8時間労働制、労働者が政治に参加するための普通選挙権(ただし男性だけでしたが)を掲げた運動は、世の中を動かす確かな力になりました。
けれど、「絶叫す」とまで書かれた切実な思いにこたえる政治勢力はなかった…。
2年後、日本共産党が創立されるまでは、です。

今年のメーデーも、時代の転換点のなかで行なわれるんだ、と歴史にしばしひたりながら考えていました。
労働組合が次々に結成されている、非正規の労働者も組合に入って「使い捨て」への反撃を始めている。
これにこたえる政治勢力が大きくなるかどうか、時代の分かれ目です。

頭の中では、ちょっと難しい、こんなことを考えつつ、
心はうきうき、会場に向かうみなさんに手をふれば、にこやかに手をふりかえしてくれる列ができ、
「田村さん、お久しぶり」と声をかけてくださる方がいる…。
ほんとに嬉しいですね。

白衣姿のみなさんの列、高々と旗を掲げて会場に向かう労働組合のみなさん、
若いみなさんの姿も本当に嬉しい!
いつまでも手をふっていたい気持ちでいっぱいでしたが、昼前から私は別行動。

でも、心は一つです。
連帯の力で政治を変えよう!
働くものがその力を社会に生かせるよう、働くものの尊厳が大切されるよう、
そして人間の平等が真剣に考えられるよう。

メーデーに向かう時代、「私は人間になりたい」と貧しさにあえぐ労働者は心情を吐露していました。
今もまた、「人間としての誇り」をとりもどすような時代になっています。
先人たちの不屈の精神をしっかり受け継ぐ1日にしたいものです。