日本共産党 田村智子
コラム

【09.01.05】前代未聞のなかでの国会開会

議員会館に派遣労働者があふれた!

 
通常国会が、学校の冬休み中に開会されるとは!
長年、議員秘書として働いてきた先輩に「前例がありますか?」と尋ねると「聞いたことない」という返事。
そしてこの開会日に、それ以上に尋常でない事態が起きていました。

「派遣村」に一時避難的に生活したみなさんが、国会に続々とつめかけていたのです。
小池晃さんから「議員会館で派遣村の人たちの集会がある」とお聞きして、私も駆けつけてみると、とても会館にはは入れない状態。
玄関からもあふれ出し、道路の反対側にも人だかり。

みなさん静かに立っておられるので、騒動にはなっていませんが、非常事態であることは明らかです。
この集会に参加することは断念。
みなさんの様子を写真に撮る事もやめました。示威行動とは違うし、カメラを向けるのは胸が痛みます。

けれどもう一つの集会がありました。
国民大運動実行委員会主催の、国会開会日の院内集会。こちらに参加しました。
「派遣村」でボランティア活動をした方々もこの集会に参加して、その様子を発言で伝えてくれました。

昨年大晦日の「派遣村」の開村。ニュースで知って快哉をあげました。
厚生労働省の目の前、日比谷公園で堂々とテント村を立ち上げる。
日雇いの仕事もない年末年始に、路頭に迷わせない。
政治がやるべきことを、ボランティアのみなさんが担ったのですから。

6日間寝食をともにしたしたという方は、連帯の広がりを感動的に話してくれました。
「初日は疲労困憊してうつむいていた若者が、だんだん明るくなっていく。こんなに多くの人が自分たちのために行動している。何かできるかもしれないと思えるようになった、と話してくれた」

厚生労働省が講堂を提供したり、次の宿泊場所を探したり、生活保護を積極的に活用しようとしたり、ものすごい変化です。

一人ひとりバラバラで厚生労働省に行っても、おそらくは排除されたり、警察をよばれたりしてしまうでしょう。
「団結」までいかなくても、「連帯」することで政治を動かす力になるのですね。

食べ物、着る物、毛布の差し入れだけでなく、「私は散髪ができる」と駆けつけてくれた人もいたそうです。
テントの「床屋さん」で何人もの方が気持ちよく髪を整えたとか。

世代を超え、職種を超え、地域を超えての連帯を新たな運動にどうしてもつなげたい。
政治を変える力につなげたい。
私も本格始動です!