日本共産党 田村智子
コラム

サンタおじさんのいねむり

子どもの時に読んだ本2

 
ルイ−ズ=ファチオ作
まえだみえこ(前田三恵子)・文/かきもとこうぞう(柿本幸造)・絵
偕成社(カスタム版童話) 昭和44年12月25日発行 当時の定価380円


クリスマスの朝、私の枕もとに置いてあった「サンタ」からのプレゼント。この本は大好きでした。実家で、物置と化した部屋から絵本を探し出したのも、この絵本を子どもたちに読んであげたかったから。

フルカラーの絵が、クリスマスの楽しさをそのまま伝えてくれます。
色とりどりのプレゼントの山の絵がでてくると、息子(小1でした)、娘(3歳)は、「これがぼくの」「こっちがわたしの」「大きいのはお父さん」「小さいのがお母さん」と、あきもせずに繰り返していました。
その日の気持ちで、自分のプレゼントが大きくなったり小さくなったり。そんなやりとりも、ストーリーとは別に楽しめます。

サンタさんがプレゼントを配る時に何かのアクシデントにあうストーリーは、クリスマス絵本の定番。けれど、この1冊は特別に印象がつよかったのは、「クリスマス・プレゼント」だったからでしょうか。
サンタが食べるサンドイッチとコーヒーがやけにおいしそうで、コーヒーというものをまだ見たこともない私と姉は、憧れを膨らましていたことも、楽しい思い出です。
■こんなお話です

奥さんが作ったサンドイッチとあたたかいコーヒーをもって、プレゼントを配りに出かけたサンタおじさん。「おなかがいっぱいになると眠くなるから」と送り出す奥さん。
ところが森の中で一休みのコーヒーを飲んだサンタおじさんは、ついサンドイッチに手を伸ばし・・・。
森の動物たちの大活躍が始まります。