日本共産党 田村智子
コラム

【07.09.11】「ネットカフェ」調査について聞き取り

「ネットカフェ」調査について聞き取り

 
厚生労働省が、ネットカフェなどに寝泊りする若者の実態調査をしたというニュースを聞いた時、「やっと動いた」という感慨をもちました。

この1年ほど、私も若者たちと一緒に、街頭宣伝・アンケートで、苦しい立場の若者の声を聞こうととりくんできました。
そして、まともな生活ができない若者の実態をみてほしいと、厚生労働省に働きかけてきました。
国会でも、小池晃参院議員はじめ、実態調査を求める議論がされていました。

深刻な実態を危惧する世論、若者たちの訴え、こういう声が政治を動かしていることを、こんなに実感できるとは!

この調査の詳細はこちらからどうぞ(厚生労働省のホームページのなかにあります)。
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2007/08/dl/h0828-1n.pdf

小池議員が、調査について厚労省の担当官から説明を受けるというので私も同席させてもらいました。
当初の予算にはなかったが、緊急にとりくんだということ。
この調査をもとに、どういう支援策が可能か検討するということ。
手ごたえを感じます。そして、今こそ、声を上げるときだという思いがこみあげます。

私も選挙の公約に、若者支援策を打ち出しました。
家賃補助(欧州ではすでにあります)をなんとしても制度化して、住まいを失う人がいないようにしたい。
「働ける年齢だから」と、生活保護の門前払いをさせない。
仕事の子とも、暮らしのことも親身に相談にのって、さまざまな行政につなぐ総合窓口をつくる、などなど。
こうしたら、と思うことがいくつもあります。

説明を聞きながら、ある場面が頭に浮かんできました。
事務所のそばの小さな児童公園の前を、車で通り過ぎたときのこと。
高架の下の公園は、子どもが遊ぶには暗い雰囲気。
目立つところに「ここで寝てはいけません」という立て札。

「寝てはいけない」とホームレスの人を追い出すだけでいいのかな、とふと思ったのです。
その下に「困っている方はここにご相談ください」と案内があるべきではないのか、と。
「追い出す」ことを続けたら、どうなるのでしょうか。
どこに居場所を見出したらいいのでしょうか。

参議院の議員会館をあとにするとき、
ちょっとの悔しさとともに、これからの仕事のやりがいが、胸にみちてきました。